妖怪人間ベム初披露

朝から衝撃の映像見て目が覚めました!!!
初期の噂を聞いたときはなぜかめなし君ばかりがこんな目に…って暗くなったのが嘘のようです。というより聞いた時点で喜べよ自分って当時の自分を叱りつけたい。
その後正式発表になり河野Pの意気込みと思い入れを知り、そして何よりそうだそうだ妖怪人間ベムって勧善懲悪では語れない考えさせられるお話だったわと思いだし、俄然楽しみになったわけですが、あのビジュアル見て期待がMAXに膨らみました。
原作のベムとはもちろん全然違うけれど、原作の暗さと妖怪という生き物を表現するファンタジックさを上手く融合した予想をはるかに上回る出来に涙目です。何より美しい。素晴らしく美しい。こんなかめなし君をドラマで見られるなんて夢の中だけかと思ってました。
PONの映像を見る限り美術も期待できそうです。あれはOP映像なのかな?TVスポット用の映像ななのかな?ナイトメアやチョコレート工場を彷彿とさせる悪夢と幻想の中に可愛らしさを埋め込んだような素晴らしい出来でした。
あがた森魚広田レオナといった第二弾共演者発表も期待を膨らませるばかり。今のところマイナス要素が無い。あとは脚本と演出がうまくいけば(←最重要!!!!!)

髑髏上の七人@青山劇場

3回目の髑髏。大阪ではまだまだ若手全員が自分のことをやるのに精いっぱいだったのが回を重ねるにつれてカンパニーとしてのアンサンブルが出来上がってきた気がしました。
数日前に見た印象とまた変わったのでいのうえさんは日々演出プランに手を入れて試行錯誤している最中かなーとも思いました。

今日は天魔王が蘭丸を殺そうとする場面で蘭丸が斬りつけられて倒れた衝撃で太一君のかつらが飛んでしまいました。一瞬客席がざわつき笑いすら漏れそうになり、ああこんないい場面で!!ってこちらも固唾をのんだのですが、ふと気づくと太一君が羽二重取って地毛になって倒れているではないですか。一瞬のうちの羽二重をとるという判断を取った太一君ブラボー!!
おかげで客席もそのままの空気で見続けることができました。しかも地毛がさらっさらでその後の立ち回りやらリンドウの銃撃を身に受ける場面やらでなびく髪が美しさと切なさすら醸し出しておりました。思わぬハプニングでしたがいい物見たわー。

ハプニングといえば天魔王の鎧を着せられた捨之助が兵庫たちと対峙する場面で、まだサギリが気づくか気づかないかくらいで仮面が落ちちゃって小栗君の顔が丸見え。あ、ばれちゃうよーってこっちがドキドキした。できるだけ下を向いて見えないようにしていたけれど、初見のみほっちは捨だってわかるじゃんって不思議に思ったみたい。そりゃそーだ。

未來君は16日はあのふざけておどけた感じを抑えてたように思えたのですが、今日はわりとはっきりおどけた部分を全面に出してました。今回の天魔王は本当にお子ちゃまですね。ひとりぼっちのジャイアン。さびしい子だなーって思います。

小栗君はがばっと足を開いて啖呵斬るような演出が多いのですが、今まで蜷川さんあたりに出てて決め台詞を言ったりすることに慣れていない小栗君のために、言いやすいようにこういう演出にしたのかなーって思いました。

今までは捨が突出してて兵庫がサポでってイメージの七人だったのが、今回は捨が七人に紛れてますね。そして私の眼には太夫が引っ張ってるように見えました。だって小池太夫すごい男らしくてかっこいいんだもの。

あ、あと太夫が実は蘭兵衛にほのかな恋心というのをみほっちから聞いてびっくりしました。私はてっきりあれは兵庫のことかと思ってましたよ……

空海と密教美術展

http://kukai2011.jp/
2回目行ってきました。30分待ちで入場。大量の人人人。
前回なかった風信帖が来てました!
そして前回行っておいてよかったーって思ったのが高尾曼荼羅。今回は血曼荼羅が展示されていましたが、高尾曼荼羅は絶対本物見たほうが良い。写真集じゃあの大きさとうっすら知覚できる金と銀の線がわからない。濃紺にほぼ単色という画に圧倒的な迫力と思いの強さを感じました。今まで写真で見てなぜこれが絶賛されるのか全然わからなかったのですが実物を見て納得しました。
醍醐寺五大明王はアニメっぽい造形でとても楽しいです。対して東寺の明王の迫力ときたら!こちらは四天王も素晴らしくて。今回増長天持国天が来てますが私は増長天が好きです。そして降三世明王の前に立つと皆一様に印のまねをするのが微笑ましいです。あれと智拳印は思わず真似したくなります。

ワシントンナショナルギャラリー展@新国立美術館

入ってすぐコローとクールベが1点ずつ。クールベの洞窟の絵はちょっとベルギー象徴派っぽくもあって割りと印象に残った。
続いてマネの作品群。黒が目に飛び込んでくる。マネの絵は強い意志とドラマがあって良いです。
オペラ座の仮面舞踏会』は黒の中、左に集中している色彩が鮮やかでドラマティックです。
珍しく牡蠣を描いた静物画や犬の絵などもあり。牡蠣の絵は奥様にキッチンに飾る絵をねだられてささっと描いたものらしいのですが、単純な筆で見事な牡蠣が出来上がってました。カフェに佇む女性の薄いピンクのドレスと手に持つタバコのコントラストが退廃的でかっこよい。
ピサロドガを経てモネの間へ。モネはそれほどピンとくる画家ではないものの、モネの絵が並ぶと動きを感じました。ある一瞬を切り取った絵というよりは流れる時間を描いた絵というか、人にしても雲にしても水にしても動いてるなーって素直に思えました。光がきらきら輝いてるのもいいですね。
ベルト・モリゾ、メアリー・カサットといった女流画家の作品もいくつか。
ルノワールが一面に展示された一角はぱーっと華やか柔らか。作品を追って部屋を渡っているとこういう違いが如実にわかってよい。
版画や水彩画のコーナーではマネの一見水墨画かと見まごうきゅうりの絵とセザンヌの葉っぱの絵が良かったですねえ。やはり私は日本人。余白を味わう余韻のある作品が好きです。
今回ドキっとするほど良かったのはセザンヌセザンヌといえばオレンジと青の山かりんごのイメージが強く、キュビズムに影響を与えたとか言われてもピンときてなかったのですが、今回初めてなーるーほーどーーって腑に落ちました。

奈良旅行1日目

海住山寺

朝7時に実家を出発。9時半過ぎにお寺到着。山登りのため道が細いです!対向車が来たらやばいです!
http://www.kaijyusenji.jp/index.html
特別公開・五重塔初層

こじんまりとした五重塔。三重塔より小さいくらい。喪腰付き。
内陣のご本尊は塔。そのまわりに四天王。内陣の扉には帝釈天などの天部と僧侶の絵が。

四天王は本堂にも展示有り。30センチ程度の像だけれども彩色もしっかり残り細部まで細かい細工が施されていて楽しい。
豪華な衣装の裾に小さい鈴がいっぱい並んでつけてあるのがお洒落です。

本堂のご本尊は十一面観音立像(重文)。厨子に入っているので足先までは見られず。写真よりずっと柔らかい表情の優しい親しみのわく仏様でした。
外陣にあった平安時代の十一面観音立像(重文)は檀像っぽい引き締まったものでかなり好き。
十一面観音来迎図はかなり立派なものですね。
本坊では江戸時代の借景庭園を。本坊横の坂を上ると市内を一望できる絶景ポイントが。霞がかかってしまっているのが残念でした。
少し階段を上ると見晴らしの良い展望台のような高台に出られます。山寺の雰囲気を肌で感じるお寺でした。山寺って平地にあるお寺とはやっぱり違う。

笠置寺

http://www.kasagidera.or.jp/sannai/sannai.html
海住山寺なんて目じゃなかった!駐車場までの道が大変細くすれ違いが出来ないため対向車が来ないことをひたすら願う。

聳えたつ磨崖仏。

下に立つ妹と大きさの比較。でかいぞー。日本じゃ珍しいでかさだ。

磨崖仏を目立てに行ってみたら修験道の行場めぐりということでアトラクション的な見仏となった。岩の下をくぐったり上ったり50センチほどの隙間を通ったり、すっかり息があがってしまった。
ついでに見事な紅葉もあり。笠やんという迷い猫の碑を読んでじーんとしたり。

南明寺

http://nanmyouji.seesaa.net/

遷都1300年で特別に予約無しで拝観できるということで行ってきました。
のどかな田園風景&柿のなる道沿いにあるお寺。先にトイレに行こうと公衆トイレの標識を辿っていったらそこはお寺の裏口でした。表から訪問せずにすみません…
ご近所の方なのかここからどうぞーってお堂の脇から声をかけて頂いて中へ。小さなお寺なので特に券売所とかもありません。他に人もいなかったので止まっていたカセットテープの説明を流してもらいました。
本尊は薬師如来坐像(重文)。その四方に四天王像。両脇にはひとまわり大きな阿弥陀如来と釈迦如来。もとは違うお寺に安置されていたものが最終的にこちらにたどり着いたものらしい。どれも詳しい由来はわからないとか。特に両端の如来像は定朝式っぽい平安時代らしいふっくらしたお顔でした。ご本尊の板光背は当時のものということですがちゃんと彩色が残ってました。


南明寺から霊山寺へ行く道すがら、円成寺を通り過ぎる。ここも駐車場が満杯。山門前の紅葉が綺麗そうだわ〜。時間があれば大日如来にお会いしたいところだけれども今回はぐっと我慢。山道を車で下ってたら目の先を鹿が数匹横切っていった。あぶねっ!鹿もタイミングを見計らって渡ってるんだろうけど、ちょっと間違えば轢いちゃうよ!しかも鹿ってでかいからこっちも無事ではすまなそうよ!

粉処らんる

http://www.tama-go.com/honmono/ranru.htm
http://r.tabelog.com/nara/A2901/A290101/29000888/dtlrvwlst/1023659/
転害門を抜けて渋滞を避けるために偶然入ったわき道で見つけたお店。妹が以前から行きたかったところらしくラッキーな偶然に感謝!時間があれば生パスタのランチを頂きたかったところだけど時間がないので泣く泣くあきらめ自家製パンだけ買って車中のお昼とする。どれもこれもおいしい!次回機会があったら是非ランチにも挑戦したい。


霊山寺

大きなお寺です。いきなりファンシーなカフェの看板にお出迎えされました。山の裾野にある大きなお寺で、森の中の山道が気持ちよい。

まずは本堂(国宝)へ。本堂(国宝)の厨子前には通常奈良国立博物館に寄託されている仏像が一堂に会していて圧巻。いや、小さい像が多いので圧巻というよりぎゅっと凝縮された濃厚さが心地よい空間を作ってた。
前面中央の十一面観音立像(重文)は檀像によくあるお腹を突き出した姿勢の三頭身で平安初期のもの。唇には綺麗に赤い色が残っていた。両隣に地蔵菩薩毘沙門天、そのまた脇には海住山寺の塔に安置されていたのと同じような四天王像が彩色も鮮やかにいらっしゃいました。
厨子には薬師三尊像(重文)。本堂外陣の中央から見るとちょうど薬師三尊像の後ろの厨子の背面が青い雲海のようにきらめいて見えるんだそうだ。確かに近くで見ると黒い厨子の内部がちょっと離れると青い光に変わるのが確認できます。通常厨子は閉じているため、外陣の天井近くに薬師三尊の懸仏がかけてありました。
厨子の左右には十二神将
特別公開の三重塔初層を見るためちょっとした山登り。塔そのものは残念ながら工事のビニールに覆われていて全容を美津子とが出来ませんでした。塔内はとても保存状態がよく扉の絵もご本尊の大日如来坐像も 連座にも綺麗な彩色。
バラ園で薔薇の香りを楽しむ!ああ、時間さえあればお茶したかったー!
全然写真上手じゃないけど薔薇大好きで自分が楽しいので載せてみる。



法輪寺

三重塔再建35周年記念特別展開催中。
薬師如来坐像法隆寺金堂の釈迦如来に似た面差し。重文。飛鳥時代の木彫り如来としては唯一最大。
虚空菩薩立像 飛鳥。金堂天蓋に飛ぶ飛天楽天に似た面差し。左手に水瓶。光背の赤
十一面観音菩薩立像。平安。重文。目がぱっちり二重。どっしりと女性っぽい。
弥勒菩薩立像。平安。重文。室生寺っぽい。
米俵乗毘沙門天立像。平安。

正倉院展奈良国立博物館

チェックイン後、もしも見れたらいいねくらいの気持ちで国立博物館へ向かう。既に暗くなっていたけれどいつもは何も無い芝生のところに延々とテントが立ててあり、こんなとこまで行列が!とびっくり。
今日は7時まで開館ということなので17時30分以降入れるという割引ナイト券みたいなのが出ててラッキー。もうすぐ17時30分だったのでその券を買って入場待ちの列に並ぶ。同日昼間に行ってたさくみんによると1時間30分以上待たなくちゃ入れなかったようだけれども、この時間帯だと15分で入場可。
正倉院の宝物はTVで見てるだけの時はそれほど興味がなかったけれど、実物を目にするとその美しさに圧倒されて俄然大好きになった。特に実際に目にすると昔教科書で常套句となっていたシルクロードの終着点という言葉を実感することができる。この時代以降の遺物とはあきらかに違う異国情緒に溢れた色とデザインの宝庫だもん。
今回の目玉は螺鈿琵琶。正倉院の宝物といえばまず最初に出てくる超一級品。1000年以上前のものとは思えない保存状態の良さが素晴らしい。これは大げさでなく人類の宝物だと思う。
今回印象的だったのは布の数々。特に税として納められた絹織物と波の模様が描かれた青い布。絹織物の光沢には驚きですよ。今織り上げたかのようにキラキラ。こんな布で作った服を着てたなんてなんて贅沢!
初出展だという大きな鏡も素晴らしい。発掘されたものではないため裏面の細工が磨耗せずに綺麗に残ってる。ただいつも疑問なんだけど古代の鏡ってどのくらい見れるものなの?重くないの?(←手鏡じゃないか…)