花組芝居『いろは四谷怪談』

2004.5 世田谷パブリックシアター
【脚本・演出】加納幸和
山下禎啓(高師直) 松原綾央(若狭之助) 各務立基(塩谷判官)
原川浩明(伊東喜兵衛) 大井靖彦(お梅) 溝口健二(乳母)
水下きよし(民谷伊右衛門) 北沢洋(伊右衛門の母)
加納幸和(お岩) 橘義(小仏小平) 横道毅(宅悦)
桂憲一(小玉田左衛門) 八代進一(大星由良之助) 嶋倉雷象 秋葉陽司

見たかったものだからBS放送が嬉しい.花組はBSに好かれてるね.忠臣蔵四谷怪談を同時進行させて最後はMIXしちゃうというお話.もともと四谷怪談忠臣蔵の番外編だし、その昔の歌舞伎では1幕ごと交互に上演されたんじゃなかった?そういう意味では斬新というよりは原点回帰的な作品といえる.仇討ちとお岩さんを同時進行させていくだけかなーっと思ったら最後の最後でやられた.まさか吉良と伊右衛門が同一化してしまうとは.どちらかというと四谷怪談メイン、忠臣蔵は松の廊下と七段目と最後の討ち入りくらいに抑えてあり、すっきりとわかりやすい組み立てだった.モノトーン系のセットにド派手な衣装のコントラストが好き.
花組がいつも歌を多用しているのは義太夫を意識してのことだと思っていいのかな.
戸板返しはいつ来るのかなーってわくわくしながら待ってたのになかった.加納さんならやってくれると思ったのに.花組の役者さん達は何回見ても覚えられない.判別できるのは加納さん、植本さん、桂さんの3人だけ.白塗りされちゃうと本当に誰が誰やら顔の区別がつかないの.歌舞伎役者ならわかるんだけどなあ.歌舞伎をはじめて見た人ってこんな感じに見えるのかしら.そりゃわかりづらかろう.