ゴーティエ『吸血女の恋』

吸血女の恋 (現代教養文庫)

吸血女の恋 (現代教養文庫)

何年かかって読んだだろう.しかも一口感想書いてたメモが突然消えた.もう書けない….
ゴーティエとかホフマンとか10年位前すごい好きだったんだよね.でも今はこういう幻想文学を読む気分じゃないんだ.だから物語に入り込むのがすごく大変だった.
吸血女の恋、カンダウレス王、千二夜物語、双つ星の騎士の4つの短編があり.
どれも絶世の美女が登場します.これでもかという美辞麗句の嵐に眩暈が起きます.ちょっとペダンティックなところも時代を感じさせます.
ちなみにカンダウレス王の逸話には2説あるらしい.
プラトン『国家』では「偶然手に入れた指輪で姿を消せることを知ったギュゲスはまずは王妃と交わり王を討った」
ヘロドトス『歴史』ではこの小説でゴーティエが書いたように「妻の美しさを見せびらかしたくなった王に王妃の裸を盗み見るように命じられたギュゲスは、それを察知した王妃に王を殺すか自分が死ぬかの二社選択を迫られやむなく王を殺す」