踊るサテュロス公開記念特別講座『田崎真也&辻口博啓 プレミアムサロン』

国立博物館の変わり物企画に行ってきました.企画を知った時点では、どんな気取った形容詞が飛び交う俺様対談になるんだろうって半分以上ウォッチ気分だったんだけど、あら、ごめんなさい.2人ともとても楽しく良いお話をしてくれました.
(まあ私とayaちゃん的には入り口でモンサンクレールのチョコをおみやげでもらった時点で今日の目的を果たしたに近かったわけですが.)


田崎さんがワインだけでなく歴史にも興味があるのかな.古代のワインの歴史などにも非常に造詣が深く、それをまたわかりやすく説明してくれるので、ソムリエではなくキュレーターの話を聞いてるような錯覚に陥りました.
辻口さんは田崎さんに比べると芸術家はだというか、言葉で説明するのが苦手なのかなって雰囲気ではあったけれど、ピタッとはまった時には非常におもしろい.


今回特別に発売された限定ショコラ「サテュロス.ダンディズム」(1粒1000円!!)はドンペリを混ぜ込んだらしい.絶対そのまま飲んだ方がいいっていう高級シャンパンに熱を加え、さらにチョコにしちゃうっていうその「男のバカさ加減」を表現したらしい.
ショコラそのものはおいといて、そういう感性は大好きです.ほんと男ってバカだなー.


この『踊るサテュロス』は1998年シチリア島沖の海底から発見された古代ギリシアのブロンズ像で、今後日本で公開されることはないであろうという第一級の作品だそうです.
愛知万博イタリア館で公開されるそうなので是非見てみてはどうでしょう.


ちょっと阿修羅像の表情にも似たアジア的な顔立ちと、躍動感溢れるポーズ、風になびく髪などの表現が美しいです.
一番珍しいなと思ったのは象嵌の目.仏像ではよく見かける手法だけれど古代ギリシア・ローマ彫刻で見たのは初めてだと思う.
象嵌の目のおかげで不思議な印象の顔になってました.
この像の説明をされた国立博物館の井上洋一氏が「いっちゃった目」と表現されてたのが忘れられません.
捻った体は正面から見ると意外とがっしりしていて、色っぽく見えてもそこはさすが西洋人の男性だと変なところで感心してしまった.