東宝ミュージカル『レ・ミゼラブル』@帝国劇場

バルジャン………山口祐一郎
ジャベール………岡幸二郎
コゼット…………知念里奈
マリウス…………岡田浩暉
エポニーヌ………ANZA
テナルディエ……徳井優
テナルディエの妻…森公美子
ファンテーヌ……マルシア
アンジョルラス…坂元健児

感想は後ほど
【追記】
初めての2階の最後列.ある意味特等席じゃないですか.いいね、この席.
センター寄りの階段の真上だったので目の前に遮断物が何も無くてステージまでの見晴らしが素晴らしい.しかも最後列なので後ろの人に気兼ねなく見られる.加えて音もいい.コーラスがちゃんと力強く飛んでくる感じがいい.下手にA席とか取るくらいならここのほうが絶対いいわ.


山口さんはやっぱり芝居が変わった.そしてその変化が割りと好きなことにも気づいた.ただ同時に山口さんの声が苦手だということにも気づいてしまった.物凄く人気のある人だしあの声にうっとりする人も多い中、なんで私はダメなんだろう.比較的高めでクリアな音質と微妙なビブラートがダメなんだろうな.硬質な印象を受ける.
「バルジャンの告白」仮釈放状を破り捨てるシーンでの、後ろに下がる時の手のバタバタした動きだけはどうしても笑ってしまうんだけれども、それ以外の芝居は良くなったと思う.前は「歌ってる」としか思わなかったけれど今回は「芝居してる」って思うもん.山口さんのバルジャンはとにかく可愛げがある.4人の中で一番愛嬌のあるバルジャンだと思う.あ、あと「彼を帰して」は山口さんバージョンが一番好き.山口さんの張った声が苦手だから、ファルセットに近いこの曲が一番落ち着いて聴けるせいもある.


岡ジャベールは一段と自殺シーンが激しくなってました.確か2003年の時のインタビューで、それまではクールに貯めて貯めて「自殺」で一気に爆発という役作りをしてると言っていた記憶がある.今期はそれが更にパワーアップしていて、自殺での感情のぶれが凄い.岡さんはいついかなる時も強弱はつけれども絶対に音程を外さないというイメージだったけど、自殺シーンでは敢えて言ってしまえば汚い歌い方に挑戦している.2003年の時点でも「岡さんがこんな歌い方を」って驚いたけれど、今期はより一層進化していてファンとしては嬉しいです.


徳井テナはアドリブを入れるんだね.今期初めて見た前回「ばあさんの遺言」とかいう歌詞が入ってて、なんだそりゃ?って耳を疑ったけど、あれは日ネタに近いアドリブだったんだ.今回は同じ個所で「手相を見てくれ」ってモリクミさんと2人でバルジャンに手のひらを突きつけてた.山口さんは「汚い手だけれど、お気持ちは立派です」とそのアドリブを捨てずに拾ってたから会場中爆笑.


岡田マリウスは好きです.恋する純情青年がぴったり.でも遠くから見ると動きがおかしいことにも気づいてしまう.岡田さんってパタパタ走るよね?膝を曲げずに走るからどうもコントっぽく見えるところがあるのが惜しい.あと2003年より絶対に感情表現が大げさになった.ちょっとやり過ぎに思うシーンもある.前の方が良かったのに.


知念コゼットはやっぱり歌がねえ.綺麗に上がりきらないのが聞いていて苦しい.地声とクラシカル唱法との切替がスムーズじゃないから余計に目立つ.スペシャルバージョンまでには慣れて頂きたい.なんでSPはたまきちゃんじゃないんだろう…


ANZAエポ.ANZAの声は可愛らしくて、かつ落ち着いててとても好きなんだけれど、どうにも声量が足りないのがもどかしい.顔も可愛いし「恵みの雨」のいじらしさもいいし、これであと声量さえあればねえ.あと「彼が求めれば捧げてしまう」の「げ」の音が思い切り外れてたので聴いてるこっちがドキッとした.あれはさすがに目立ちすぎ.


坂元アンジョはなんか茶髪のつけ毛つけてたか?てっきり体育会系アンジョで通すのかと思ってたからびっくり.そういうキャラじゃないと思うんだけどな.歌はさすが安定してます.安心.