浪人街

脚本:マキノノゾミ 演出:山田和也
唐沢寿明 松たか子 中村獅童 田中美里 成宮寛貴 田中涼成 升毅 鈴木一真 伊原剛志

美術に堀尾さん、衣装にワダエミ、音楽に坂本龍一とまあすごい人を集めた舞台だったのね.

100人切りのシーンがあると聞いていて楽しみにしてたけど、あの音楽はなに?
ゲームのBGMにしか聞えなくて緊張感がぷっちり切れた.これを見ると新感線のハードロックをバックにしての立ち回りがいかに効果的かということがわかった.
立ち回りそのものはアクション活劇というよりはトンボ切ったり水使ったりと歌舞伎に近い感じに作ってあったから、伊原さんのシーンでの太鼓のリズムの方があってた.ただあまりにも長い.長すぎる.あれだけ人を使ってあれだけ体力使わせてるのに緊張感のかけらもない.ちょっと役者が可哀想.

ストーリーはまあどってことないです.それぞれに見せ場を作らなくちゃいけないせいか、夜鷹殺しとかおやっさん殺しとか家宝の刀の因縁とか昔の恋人とか、詰め込まれたエピソードが全て最後の立ち回りのためだけのものになってしまってた.お新と源内の絆にもっと絞ればいいのにと思うけど、あれだけの役者を使ったらそれは無理か.伊原さんがすごくもったいない.
スペクタクル時代劇といった趣でTVで見るにはちょうどいい.細かいところは気にせずある種のショーとして楽しむべき芝居なんだろうな.