情熱大陸 蜷川幸雄

冒頭に『メディア』や『近代能楽集』の映像があったもののメインは七月歌舞伎座の『十二夜』.
立ち稽古くらいまでは見たけど歌舞伎座に舞台が移ったところで見るのをやめました.せっかくだからセットや衣装など舞台で初めて見て驚きたいもん.
ちらっと見た稽古だと菊五郎さんが凄くおもしろそうだった.蜷川さんが菊ちゃんに言ってた「お行儀のよさ」って凄く良くわかる.同じ御曹司でも新ちゃん、もとい海老蔵って破天荒で能天気な面白さが出せるけど、菊ちゃんってどうしてもお上品で真面目な雰囲気が漂っちゃう.それがとっても可愛いから好きなんだけどね.
菊ちゃんの目って不思議な目だね.化粧してないから余計に目立った.菊五郎さんも色素が薄くて色っぽい目をされているけれど、菊ちゃんはその比じゃない.ちょっと斜視が入ってるのかな?本当に色素が薄くて潤んでいてどこ見てるのかわからない夢見るような瞳だ.歌舞伎の化粧するとキリッとなるのがこれまた不思議.
台詞のチェックから衣装合わせまで、歌舞伎の世界と西洋演劇というか現代演劇の根本的な違いが垣間見られて面白かった.死を悼む=黒じゃないんだもんね.暗黙の了解が成立しない二つの世界の融合ってことでしょ.
どうなることかと不安もあったけど、今週見にいくのがもっと楽しみになった.