ラヴェンダーの咲く庭で

http://www.herald.co.jp/official/lavender/index.shtml
マギー・スミスジュディ・デンチの共演ときたら見にいかないわけには行きません.マギー・スミス大好き.
ayaちゃんと私の感想はほぼ同じ.
「キモッ!」
別に悪意を持って言ってるわけではありません.
映画自体は凄く丁寧に作られていたし、もう一度ストーリーを知った上で見たくなるような作品だった.ダイアログ一つとってもおもしろいし、若者がやってきた後の細かい日常の積み重ね方もよかった.
単に老女が初恋を知った少女のように孫と言ってもいいような若者に恋をするという状況がね、あっちゃーって思ってしまうわけですよ.
なにせリアリストな2人なので、切った髪をそっと忍ばせるような老女にギョッとするわけです.少なくともどこが泣けるポイントなのかさっぱりわからなかった(鼻すすりまくってる人がちらほらいたので).
会話からして姉のほうは一度は結婚生活を経験してるのに対し妹は生涯独身ってことだったのかな.ayaちゃんは「あんな災難なことってない」って言っていたけれど、考えようによってはあの歳になってようやくドキドキするような初恋を体験できたってことにもなるのかもしれない.彼が去って後、彼女はその思い出をもしかしたら幸せな気持ちで思い起こしてるのかもしれない.乙女な心の持ち主なので、そうやって生きていけそうな気もする.


老女達のもとに音楽の才能のある若者がやってきてってくらいしか知らなかったので、途中まで現代の話かと思って見てた.なにしろ舞台がイギリスだから、現代でもああいう生活してたっておかしくないし.車が出たところでようやく「あれ?もしかして過去か?」って気づいた.
食事シーンのティーポットの大きさやトーストや花柄の食器といった小道具使いを見るのが楽しかった.同じように花柄の衣装や庭の様子、インテリアもいい.そして何よりコーンウォールの自然が美しい.
それとなんと言っても音楽.ジョシュア・ベルのバイオリンの音色が素晴らしかった.最後の演奏は観客の1人としてコンサートの会場にいる気分で聴き入ってしまった.
2人の女優はさすがです.特にマギー・スミスのちょっとトボけた軽い物言いをするところが好き.