KUDAN Project『百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん』@愛知県勤労会館

原作:しりあがり寿
演出:天野天街
百人芝居◎真夜中の弥次さん喜多さん

単純に100人もの人が一斉に舞台にあがっている光景が見れたということだけでも行った甲斐があった.「100人 on the 舞台」なんてなかなかありませんよ.
これを見たらもっと小さいハコでいつもの2人芝居が見たくなった.何度か上演されていたのに悉く見逃してしまったのが悔やまれる.
特別出演のしりあがり寿がどこに出てたのか最後までわからなかった.手塚治虫もどきをやってたらいいけど気づかなかったな.ツボイノリオはカルト的人気を誇る「金太の大冒険」(だよね?)をちょっとだけ歌ってくれた.
最終日は知久さんが生歌聞かせてくれていた.

感想箇条書き

  • 真夜中の弥次さん喜多さん』というのは「やじさーーーん」「きたさーーーん」と叫びあうのが基本なんだろうか(原作未読).ことあるごとにお互いの名前を叫んでたな.
  • 演出の傾向は好きです.ただこの演出はもっと小さくて凝縮した空気の中で見たほうが数倍楽しいだろうなと思った.
  • 映画を見た時はそうでもなかったのに、今回この芝居を見てとても原作が読みたくなった.リアルが足りない世界を、リアルなのか幻なのか、喜多さんの幻覚なのか弥次さんの幻覚なのか、その境界線をシームレスに行き来する不可思議さ不安定さ曖昧さを笑いを盛り込みつつ自然に見せてくれていた.
  • 音響が好き.途中ずーっと暗幕が続くセットはもう少し工夫が欲しかった.ネタのチョイスのゆるさもあって眠くなってしまった.
  • マスゲームのような効果の集団ダンスはおそらく2階から見たら楽しかったことでしょう.いかんせん前方では構成の妙を楽しむことが出来なかったのが残念.
  • これだけ大勢で踊られると振り付けの動きの趣旨を理解してる人とそうでない人の差が如実にわかった.同じ動きでこうまで違うとは.
  • 出演者の知り合いが大挙して押しかけている客席だったので、一種発表会のような雰囲気もあり.ステージ上の知り合いに芝居の途中だというのに手を振る客にドン引き.