十一月吉例顔見世大歌舞伎 昼の部



有楽町に着いて帰りのパスネット買おうと思ったら、お財布がない!まじで!?
ついでにパスネットの残額も130円.お財布取りに変えるにも地下鉄に乗るお金すらない.
5分くらい呆然と佇んで、タクシー使って待たせるかとかあれこれ考えて、Suicaがあることに気づいた.
有楽町―秋葉原飯田橋とようやく定期圏内に入りお財布取りに帰ったら、一番のお目当ての仁左さん熊谷に遅刻してしまった.ちぇーっ


今月の歌舞伎座は既にお正月の準備態勢に突入してました.張子の戌が勢揃い.
そして今月は新しいお菓子マシュマロが登場してた.
私が買った熊ちゃんは中にカスタードクリームが入ってて、もう一種類の兎は中に苺クリームが入ってるらしい.
3階に移動した「めでたい焼き」(中に紅白のお餅入り)を昼と夜の間の休憩時間に買ってみた.皮がパリパリなのがいいね.

一.息子

 金次郎:染五郎
 捕吏:信二郎
 火の番の老爺:歌六

二.一谷嫩軍記 熊谷陣屋

 熊谷直実仁左衛門
 源義経梅玉
 藤の方:秀太郎
 堤軍次:愛之助
 伊勢三郎:宗之助
 駿河次郎:吉之助
 片岡八郎:桂三
 亀井六郎:由次郎
 梶原景高:錦吾
 弥陀六:左團次
 相模:雀右衛門

30分近く遅刻をしてしまい、敦盛最期の様子の場面がほとんど見られず.がっくり.
秀太郎の藤の方、雀右衛門の相模、梅玉義経と派手さはないけれど顔見世ならではの豪華な配役.
雀右衛門さんはこの間とは別人のように良かった.階段を下りる足元にはらはらしたものの、相模の嘆きははっとするくらい良かった.
仁左さんの熊谷は丁寧だなーって印象です.仁左さんは何をやってもスマートですね.見惚れてしまいます.

三.雨の五郎 うかれ坊主

 雨の五郎:吉右衛門
 うかれ坊主:富十郎

四.人情噺文七元結

 左官長兵衛:幸四郎
 女房お兼:鐵之助
 手代文七:染五郎
 娘お久:宗之助
 家主甚八:幸右衛門
 手代藤助:錦吾
 鳶頭伊兵衛:友右衛門
 和泉屋清兵衛:段四郎
 角海老女房お駒:秀太郎

文七元結はいろんな人で見ているけれど、幸四郎バージョンは初めてです.
意外や意外、面白かった.幸四郎は河内山や勧進帳のようにいかにも歌舞伎ってのよりこういうののほうが合うんじゃないか.
元が落語ということもあって幸四郎がやると「普通の」芝居になってた.
で、普通の芝居だとやっぱり上手い.上手いからテンポが良いし長兵衛の人の良さもよく出てた.
吉右衛門のも見てるけど、幸四郎のほうが軽みがあるね.良いか悪いかは別として現代劇を見てるのに近かった.
しのすけ、大抜擢で頑張ってるけど頑張りすぎてたまに何言ってんのかわかんなかった.
でも可愛らしい長屋のお上さんだった.
文七とのやり取りはさすがに息がぴったり.染五郎は新感線で鍛えられたのか(無意味にリンク付け.個人的な思い込みです)間の取り方が上手いね.菊ちゃんにも見習って欲しいものです.海老蔵はなぜだか笑いの間を取るのは上手い.不思議だ.
秀太郎さんのおかみさんは私にとってのご馳走です.好きだ〜