寿初春大歌舞伎 夜の部 松竹座

一、神霊矢口渡

お舟:孝太郎/六蔵:猿弥/義峯:薪車/うてな:春猿/頓兵衛:弥十郎

二、仮名手本忠臣蔵

「落人」  勘平:仁左衛門/おかる:玉三郎
「五・六段目」 勘平:仁左衛門/おかる:玉三郎/定九郎:愛之助/千崎弥五郎:段治郎/一文字屋お才:笑三郎/与市兵衛:寿猿/おかや:竹三郎/不破数右衛門弥十郎


仁左さんと勘平って結びつかなくて検索してみたら、道行以外で勘平やるのは20年ぶりだとか.そんな基調な勘平だったのか!
おかや役の竹三郎の好演もあって、勘平が徐々に追い詰められていく場面が素晴らしい.「こんなはずでは」という焦燥感がなんとも哀れ.それだというのに何故かすっきりと鮮やかに見えるのが仁左さんの勘平だった.
玉さんは仁左さんと組むといい具合に引っ込むので、そこが好き.そのちょっと後ろに控えてる感じがお軽にぴったりだった.でもって、いつもはあまり注目することのない勘平のお軽への愛情が、今回は凄く伝わってきた.なんでかな.
仁左さんも玉さんも役の作りこみをじっくりやる人達なので、二人が揃うとただ綺麗なだけじゃなく芝居として見ごたえのあるものになる.
歌舞伎座でやってくれれば幕見で通いたい.


定九郎は愛之助.この役は綺麗な人がやると悪がひきたっていいね.何をおいても美しさを必須としてほしい役どころです.(なので新之助のが一番好きだったりする.わかりやすっ!)
愛之助はちょっと背が低いのが残念だけれども、かっこいい定九郎でした.

三、春調娘七種

曾我五郎:猿弥/曾我十郎:段治郎/静御前春猿