SHINOBI

これって大河と平行して撮影してた映画だったかしら．砂丘シーンを見て、確かオダジョー君が大河の撮影終わってすぐ静岡かどっかの砂丘に行って映画撮って、でまた渋谷に戻って大河の撮影って話を聞いた記憶がある．
画面や音楽は派手で大袈裟なのに、ストーリーはいたって淡々とすすんでいき、これという盛り上がりがなかった．敵対する一族の頭領である弦之介と朧のロミジュリ物語がメインだと思ったのに、そこんとこの描き込みが全然ないままお互い戦ってるから、こっちはその悲劇のシチュエーションについていくことができません．お互いがお互いのどこをどう好きなのか、どいういうところで惹かれあったのか、それがわからないから二人の葛藤が全くの他人事だった．「宿命」と言われてもねえ、二人がどれほど想いあってたかとか全然知らないからさ、ふーんってなもんで．
椎名桔平が「朧はもうお前を愛したことなど忘れている」とかなんとか弦之介に言うんだけど、え？いつの間に？って聞いてるこっちがびっくり．いつ愛してたよ、そこ見せてくれよ．
5対5の戦いもあっけなく決着ついてあっという間に死んじゃうし、一番驚いたのは最大のクライマックスかと思われる頭領同士＝恋人同士の戦い．こんだけ？っていう速さで戦いが終わってた．
一番画面に釘付けになったのは椎名桔平と黒川友香の妖艶対決．黒川友香の陽炎が色気もあって蔭もあって素敵だった．弦之介も彼女を恋人にしておけば良かったのに．
公開当時1000円なら見てもいっかなーって思ってたけど、見に行かないで良かった．
ところでオダジョー君は忍の者というよりアジアを放浪する旅人だった．