團菊祭五月大歌舞伎 夜の部
一 傾城反魂香
三津五郎さんは吃音をあまり目立たせてない演じ方をしてた．吉右衛門さんはもっと凄かった印象がある．最後の嬉しくて新しい着物を笑顔で見せびらかす場面が子供みたいに無邪気で可愛らしかった．三津五郎さんと時蔵さんのは熟練夫婦というよりは若夫婦って感じでしたね．
ニ 保名 藤娘
保名を踊る菊ちゃんって見たことあったかなあ．仁左さんとかに比べると狂ってるっぽさは全然足りなかったけど、普通に綺麗で見惚れちゃった．若い時はね、若さゆえの綺麗さを見せてくれればいいや．いいんだか悪いだかよくわからないけど、なんかメリハリがあって目が離せなかった．これがファンってこと？
続いて海老蔵．そりゃ綺麗ですよ．綺麗だけど、ごめん、なんか笑っちゃう．目力が強力すぎて．保名の菊ちゃんのほうが女性っぽいんだもん．と言いつつあれやこれやと女の子の仕草をする海老蔵に釘付けです．面白い．
今回舞台写真はいっかと思ってたのに、これを見たら記念にどうしても買わずにはいられなかった．ということで菊ちゃん1枚、海老蔵1枚買ってきた．写真売り場は階段まで列が伸びるほどの大繁盛．みんな考えることは同じなのね．
三 黒手組曲輪達引
番頭権九郎／花川戸助六：菊五郎 紀伊国屋文左衛門：梅玉 鳥居新左衛門：左團次 新造白玉：菊之助 牛若伝次：海老蔵 遣手お辰：鐵之助 朝顔仙平：亀蔵 俳諧師東栄：友右衛門 三浦屋女房お仲：田之助 三浦屋揚巻：雀右衛門
これぞ劇団って芝居でした．楽しかったー！
前半は海老蔵＆菊ちゃんの麗しのツーショットにうっとり．ひっさりぶりー．やっぱりこの二人の恋人同士はしっくりくる．そんな2人にぽわーんとした後に、いきなり矢ガモ着ぐるみですか．菊五郎さんってばお茶目．
冒頭不忍池に普通の鴨2匹に続き矢ガモがいておかしいなって思ったら、こういうことだったのか．2001年宇宙の旅のテーマ（多分）が流れて会場がざわつく中、スポットライトを浴びて矢ガモ着ぐるみ登場．中にしっかり自分が入ってるところが菊五郎さんの素晴らしさ．そういや下座が「恋のダウンロード」歌ってた．はける時の飛び六法も笑わせてもらいました．
後半は助六別版．お約束のネタが散りばめられてて一粒で二度おいしい脚本だった．最後の立ち回りも劇団っぽさ満載．盛り上がって追い出してくれると1日の観劇が楽しい気持ちで終われていいね！
