アートで候。 会田誠 山口晃 展@上野の森美術館

若手2人の軌跡をたどる展覧会。現代アートとはいえポップカルチャーや日本の伝統など親しみやすいモチーフに満ちていて大変楽しい時間を過ごしました。
どちらかといえば山口晃の作品に惹かれた。細く精密で線で隅々までみっちり埋められた画面は視線を釘付けにする。江戸と現代が混じった生活空間がユーモアを交えて描かれていて、いろんな発見に満ちていた。
どことなく漫画的な絵柄に浮世絵を思い出させる淡い色使いが上品で細い線とぴったりだった。まるで最近のゲームキャラのように美しい四天王が印象的だった。
別室に展示してあった2人のユーモアと皮肉に満ちた作品群がなんとも楽しかった。会田誠の偶然と意図的な写真の比較研究は出来れば1枚1枚きっちりコメント読んでみたかった。山口晃の妄想日記もちょっと漱石日記っぽくて楽しい。
ドナルド・キーンの著作への挿絵に関しては、挿絵も良かったけどその著作自体に関心が沸いた。文庫…じゃないよね?ドナルド・キーンは読みたいんだけどな。