シェンキェーヴィチ『クオ・ワディス』

クオ・ワディス〈上〉 (岩波文庫)
クオ・ワディス〈中〉 (岩波文庫)
クオ・ワディス〈下〉 (岩波文庫)

小学生の時に読んで以来の再読.この本を読んでローマ時代のキリスト教徒の迫害の様子や闘技場で行われた残虐な殺戮の様子を初めて知った.
キリスト教が柱になっているけれど、私にとっての主人公はペトロニウスです.キリスト教を深く信仰していくウィニキウスとの対比がひっじょーーに面白い.上・中はのろのろと読んでいたけれど、下巻はあまりの面白さに後半一気に読みきった.キリスト教徒ではないので一神教であるキリスト教の「愛」ってのに怪訝な気持ちを持つこともあるのだけれど、この時代のこの環境において愛を説く神というのがいかに革新的で希望をもたらすものだったのかがこの小説から伝わってきた.