桜姫@コクーン

原作:四世鶴屋南北 脚本:長塚圭史 演出:串田和美

1階T列1番
とりあえず自分の体調が最悪だった.それをふまえての簡単感想.
申し分ない才能が揃った座組でこれほど事前に不安を感じない舞台もないだろうって芝居です.そして確かにクォリティの高い芝居だったと思う.ただ好きか嫌いかと言われると、胸を張って好きとは言い難い.私にしては珍しく、これは戯曲を読んだほうが楽しめるんじゃないかと思った次第.dialogueはオッと思うような面白いやりとりが一言があって、凄く言葉に注力して大事に選んでるんだろうなって思わせるものだった.
ただ演出が好みではなかった.串田演出は久々だったので串田さんってこうだよなーって見てるうちに思い出した.まず音楽のタイプと使い方が苦手.あと敢えての泥臭さというか、雑然とした泥臭さみたいなのが今の私の状態には合わなかった.
あと今回1階最後列だったこともあり変形舞台特有の後ろ向き台詞がよく聞こえなかったのも集中力を切らした理由の1つ.座席が近かったらもう少しちゃんと聞こえたんだろうなあ.白井晃さんが1幕カミカミでした.2幕最後の勘三郎さんとのいかにも南北風な掛け合いの時は鬼気迫るものがあって凄かっただけに残念.
どことなくフェリーニの映画っぽいなーって漠然と思いながら見てた.大竹しのぶジュリエッタ・マシーナに見えたもん.トランペットや打楽器が鳴り響くシーンなんかもフェリーニっぽい.