The Shakespeare Secret by J.L.Carrell

The Shakespeare Secret: Number 1 in series (Kate Stanley)

The Shakespeare Secret: Number 1 in series (Kate Stanley)

平積みになってるミレーのオフィーリアが表紙の小説に惹かれ、どうせなら原書で読もうと原書を当たったのは失敗だったかも。
ダ・ヴィンチ・コードシェイクスピア版といった趣の小説。主人公はシェイクスピア研究者の女性で、命を狙われつつ謎のハンサムボディーガードと共に失われたシェイクスピアの小説を探すというストーリー。イギリス、アメリカ、スペインと各国を渡り歩き、シェイクスピアとは何者か?一連の小説を書いたのは誰か?失われた戯曲はどこに行ったのか?などなどおそらくシェイクスピア研究の世界ではコモンであるであろう謎が追求されていく。失敗だったのはダ・ヴィンビのほうはもともとレオナルド好きでレオナルド研究の本を読んでたりキリスト教の異端派の本をあたってたりしてたので、英語で読んでも固有名詞や謎の内容がすんなり入ってきたのに対し、シェイクスピアは戯曲は読むものの本人の研究にはまったく疎く、かつイギリスの歴史もそれほど詳しいわけではなかったので、まずもって固有名詞が頭に入ってこない。あとはシェイクスピアソネットや台詞、当時の手紙などが古文体で書かれてて、これまたすっと頭に入ってこない。それだというのに行き帰りの電車でしか読まないものだから辞書を引くことも無くわからない単語を放置してしまったので更にわからないことに.
比較的シェイクスピア研究に主眼が置かれていて、物語の描写がシンプルなので研究者冒険物としての醍醐味が薄れるかも。女性が主人公というこもあって(読んだことないけど)ハーレクイーンロマンス的な展開だった。
ただ、シェイクスピアとは誰だったのかという謎解きはなかなか面白く、この小説とは別に研究書を読みたくなった。