最近も読んでます

ちょこちょこと読書中.

古事記

現代語訳 古事記 (河出文庫)

現代語訳 古事記 (河出文庫)

昔話というか神話でお馴染みのお話が意外とあっさり片付けられてて驚く.え?数行で終わり?ってこともしばしば.詳細は後代の味付けですか?
ちなみに岩波版も読みましたがこっちの翻訳のほうがとっつきやすいです.

日本書紀

現代語訳 日本書紀 (河出文庫)

現代語訳 日本書紀 (河出文庫)

抜粋ということもあれど古事記より格段に読みやすい.物語としての体裁がより整ってきてるからか.とりあえず古代の天皇は闘うか女追っかけるかしかしてません.そんなのばっかり読んでるともはや天皇とはいかなる地位かが良くわからなくなってくる.ひとつ言えるのは有り余るほどの生命力に溢れてることだけは確かです.

御堂関白記(中)

藤原道長「御堂関白記」 中 全現代語訳 (講談社学術文庫)

藤原道長「御堂関白記」 中 全現代語訳 (講談社学術文庫)

藤原道長の日記.「中」と知らずに読み始めたけれど、上だろうが中だろうが多分そんなに関係ないと思う.びっくりするほど事実の羅列に終始してる.だからこそたまーに登場する「不審に思った」とか「感心した」とかいう感情表現に意味を見出したくなる.
一条天皇が死に三条天皇が即位した当時、一番の権力者であった道長が日々何をしてたのか興味あるところだけど、日記に書かれているのはほぼ神事や行事にかかりっきり.それ以外は物忌で引きこもり.一体全体月に何日物忌で外出控えてるんだってくらい物忌だらけ.これを読む限り当時の権力者の仕事は神事を行うことと言っても過言ではないと思う.どんな行事に誰が参列してどんな物を下賜したかということは、よくもここまでってくらい緻密に記録されてる.ことあるごとに馬だとか布だとかを贈っているんだけどその財源はどこに?って気になってしまった.納税については時々記録があるので、多分日記に書かれていない日常の御所出勤ではいろんな仕事もしてるんだと思う.ただそれについては単に今日は御所に行った、御所に泊まったの一行で終わってしまうので読み取れない.

吾輩はシャーロック・ホームズである

自分をホームズと思い込んだロンドン留学中の漱石がワトソン博士の患者となるというホームズ好き漱石好きには二度おいしい小説.アイリーン・アドラーの妹が出てきたり、漱石の自転車日記などに見られるロンドン評が活かされてたりと、どちらのファン心もくすぐる道具立てが嬉しい.