『SLAPSTICS』@PARCO劇場

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
オダギリジョーともさかりえ古田新太/大谷亮介/山崎一住田隆/金久美子/峯村リエ/広川三憲/村岡希美/吉増裕士/中坪由起子/すほうれいこ/種子/坪田秀雄/眼鏡太郎

ケラ作・演出、古田さん&ナイロン100℃陣出演ということでチケットを取ったもののどういう話かすら知らなかった.うわー、サイレント映画の古き良き時代へのノスタルジーの詰まったお話だったのか.申し訳ないが全然興味がない.興味がないのに延々スクリーンで映画を見せられてもなあ.舞台の俳優が見たくて来てるのに.馴染みのない人に向けて「サイレントコメディーってこんなんですよ」程度に紹介するだけのほうが間延びしなくて良かったんじゃないか.好きな人は多分あの長さが気にならないんだろうけど、こっちは「いつまで見せるんだ」ってじりじりしちゃう.今回ほとんど素舞台で暗幕で転換してるだけだったから「セット変えのための映画だな」って自分を納得させることも出来ず、映画上映中(まさに上映という長さ)は意識がどっかにいっちゃって、ちょくちょく集中を切られるからどんどん眠くなって困った.

以下日記での記述
14時からPARCO劇場にて『SLAPSTICS』を見る.長尾さんとは会場で合流.ケラの作・演出なのでもちっと毒のある笑いを想像してたけど、あれえ、そういう話じゃないのか.なんというか人情もの?まったりと時間が過ぎていき、途中眠くなってしまった.古き良きサイレンス映画時代への愛慕の情が詰まった作品だけど、こっちはそうそう思い入れなんてないもんなあ.それなのに延々古い映画を見させられても飽きちゃいます.ナイロンの公演のように手の凝った映像ならまだしも、単なる映画の映像は紹介程度で抑えておいてくれたほうが良かった.時代や場所が交錯してる状況がごちゃごちゃにならずすっきり明快にわからせてくれるのはさすがだけど、長いわりに最後まで舞台の世界に入り込むことが出来なかった.テーマにシンパシーを感じなかったのが一番の問題.

終演後長尾さんとPARCO内にあるワンタンメンのお店で軽く食事.日帰り上京の長尾さんは7時の新幹線で帰らなくちゃいけないのでゆっくりお喋りをするというわけにもいかず残念.小劇場側ではなくオダギリジョー側から見た評判なんかも聞きたかったんだけどなあ.