プロデューサーズ

ブロードウェイのオリジナルキャスト二人がそろうと知って絶対見ると決めてた。
往年のコメディーってタイプの映画でお約束満載な感じが楽しい。そういえば昔からミュージカルは苦手にしてたのにミュージカル映画は大好きだったんだ。最低の脚本、最低の演出家、最低の役者を選んでるシーンが最高に面白かった。こういうベタなノリは大好き。ミュージカルという非日常を無理なく見せるに十分なほど非日常なキャラクター達が次々に登場してすんなりお祭り騒ぎに入っていけた。特にゲイの演出家を説得する台詞がいちいちおかしい。全編にわたりちょっとした一言にこめられた皮肉が効いた台詞が散りばめられていて、その小ネタに笑わされた。
大失敗を狙ったのに成功してしまい、どうやって決着をつけるんだろうと不思議に思ってたら、最後はかなり臭い友情物語にもってかれた。最後の法廷シーンは映画よりも舞台で見たほうが面白そう。映画だとやけにアップが多くて急にシリアス路線に走られたような違和感を感じてしまったけど、舞台だったら同じ縮尺で進行するから、この友情物語なシーンに演劇的な臭さがぴったりはまったんじゃないかと思った。