『開放弦』@PARCO劇場

【作】倉持裕 【演出】G2
大倉孝二 水野美紀 京野ことみ 丸山智巳 伊藤正之 犬山イヌコ 河原雅彦

休憩込みの2時間40分、全く長いと思わなかった.
倉持さんらしさを残しつつもわかりやすい作品に仕上がっていたのは、パルコという箱にあわせたのか出演者陣のカラーなのか.
キャストの全員が愛嬌のある芝居をするので、その人物がどれほど強い言葉を吐いても嫌いになれない可愛らしさがあった.いつもの倉持芝居だとかなりギスギスした空気が作られるんだけど、今回そうならなかったのは役者の質の違いもあったと思う.
キャラに対する愛着が徐々に湧いていった中でのあの展開なもんだから、そりゃ泣いちゃう人がいてもおかしくない.ラストのギターの音色には知らないうちに育まれていた愛情が溶け出していて、なんともいえない切なさMAX.今までの倉持作品ではこういう感情を持ったことがなかった.
場転の演出がなかなかに意味不明なものだったことだけがひっかかるものの、この手の芝居は大好きです.良かった〜.


ちなみに以前の日記(id:kogame:20050226#1109428711)にあるように、倉持さんが星野源にあれこれ音楽業界の取材をしてたのはこの芝居のためだった模様.聞き覚えのある設定が出てきてオオーッこれのことか!と内心驚いてました.