ペトロニウス『サテュリコン』

サテュリコン―古代ローマの諷刺小説 (岩波文庫)

サテュリコン―古代ローマの諷刺小説 (岩波文庫)

この間読んだ『クオ・ワディス』の登場人物でもあり実在した古代ローマの作家ペトロニウスの作品.偶然にも手持ちで持ってたのでこの際いい機会だと読んでみた.訳者の国原先生が大学でのラテン語の先生だったこともあって買ってた本.
っていうか普通大学でラテン語やるか?うちの大学必須だったんだけど珍しいよね.キケロの演説訳せとか、辞書片手に途方にくれたもんだわ.おかげさまでいまだに星の活用だけはなんとなーく覚えてますがそれ以外はなんも記憶なし.
正直なところ話の筋についていくのが難しくて、飛び飛びに読んでたせいもあって何が起こってるのか良くわからなくなっちゃったんだけど、とりあえず活力というか生命力というか本能的なエネルギーは感じた.欲望に忠実な人々が山盛りいた.古代ギリシアやローマの作品を読むたびに、生きるとは何ぞやという哲学的な命題が考察され、それがちゃーんと記録として残されてることに驚く.日々の生活にそれだけの余裕があったってことだよね.なんだか今より優雅な生活をしててちょっと羨ましい面もあった.