いのうえ歌舞伎☆號『IZO』

上京した妹と見てきました.10列前半のど真ん中という芝居を見るには最高の席でみっちり3時間楽しんできました.
いろいろ感想はあるので詳細はのちほど.

【感想追加】

  • かっこいいんだけど、そのかっこよさが新感線を見たってかっこよさじゃないんだよなー。
  • オーソドックスな時代劇で見たことがないくせに明治座あたりでもよさそうな脚本だと思った。演舞場でも可。
  • 場転が多いのと説明台詞が多いのでなかなか芝居にのれなかったなあ。特に前半部分みんな叫びすぎ。ずーっと同じトーンで芝居が進むので、そんな叫ばんでもって若干引いてしまった。
  • ピカレスク的なエンタメ性が薄い。新感線といえば話のつじつまうんぬんよりどこかグワーッと高揚する1場面があればそれでOK!満足!なんだけど、そういう場面がなかった。
  • 裏切りだったり自己犠牲だったり割りとベタな展開を音楽と声で持っていくのが好きだから、そこが物足りなかったなと。
  • あの時代の複雑な政治思想&構造を盛り込んだ結果、説明で通り過ぎる短い場面が多くなってしまったのが一因か。
  • 森田君は喉をやられてるっぽく、声がかすれてたまに台詞が聞き取れなかったのが残念。以蔵の未熟でPureでuncontroluncontrollableなところが良く出てた。今回いかにも新感線いかにもいのうえひでのりといったおポンチ演出が少なかったこともあり、新規な人にありがちな周囲から浮いちゃうようなこともなく、ちゃんと芝居を回してた。ギラギラした狂犬のような様をまず思い浮かべる以蔵というキャラを、肩の力を抜いて素直に受け止めて芝居をしてたのが印象的だった。子供っぽい外見も、ただでさえ暑苦しくなりがちな芝居を軽くしてたと思う。荒神の時も好印象だったのでもともと芝居のセンスがあるのだと思う。
  • 池鉄龍馬が出てくると、パッと舞台の色が変わるのが面白かった。
  • 戸田えりか、凛としてて好印象。LAST付近の以蔵とのシーンから周囲で号泣してる人続出
  • 爽快感はなし.カタストロフィーなし.そこが惜しい.