『魔界転生』

魔界転生 [DVD]

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せっかくの水曜日、映画女性サービスデーなので午後から『魔界転生』を見に行く.目的は「古田新太を見る」、ただそれだけだったので全然話を知らなかった.かすかに前作の沢田研二真田広之のキスシーンだけ覚えてるくらい(この2人は何役?).半分くらいまでは趣旨がよくわからずなんだか真面目に見てしまったけど、なんだ、結局ドラゴンボールオールスター戦というか格ゲーというか、あんな人もこんな人も生き返って十兵衛と戦っちゃうよ〜っていう剣豪マニアのための娯楽映画なのか.んもー、そういう宣伝してくれなきゃ.そうとわかってたら「この人はなんのために出てきたんだ?」「あれ?もう死んじゃうの?」などと余計なことを思わずに見てられたのに.

それにしてもなあ、はっきりいって物凄くつまんなかった.途中で寝たもん.古田さんのシーンだけはばっちり目がさえたけど、つか古田さんが一番頑張ってなかったか?何よりまず天草四郎は窪塚君じゃダメダメ.転生前の少年武将は良かったの.いたいけで純な少年武将に見えたもん.ただ転生後はねえ、よくわからんがあの天草四郎ってのは恨みのあまりに魔に魂を売ったんじゃないのか?そういう悲壮感がまったく感じられん.いくら唇を黒く塗ってもそんな上っ面なもんじゃダメっすよ.彼は絵に描くような耽美、いわゆる美輪さん系のああいうのは似合わない.衣装やカツラやメークが良ければもう少し人心を惑わす美少年に見えたかもしれないけど、根本的に妖艶さが足りん.佐藤浩一の十兵衛もねえ、なんかこうキリリとしたとこがないんだよなあ.市井であがく浪人みたいな泥臭い十兵衛だった.そもそも十兵衛を良く知らないからな.

そんな中、無駄に頑張ってかっこよかった古田さん.ええ、贔屓目だろうがなんだろうがいいんだ.とにかくかっこよかったんだから.胤舜役ということで槍使いのみだったのはしょうがない.いつか刀での立ち回りもスクリーンで見てみたい.