『阿修羅城の瞳』

18:30 新橋演舞場
作:中島かずき 演出:いのうえひでのり
市川染五郎 天海祐希 夏木マリ 小市慢太郎 近藤芳正 伊原剛志 高田聖子 橋本じゅん 右近健一 山本カナコ 保坂エマ 黒石えりか 山田麻衣子 川原正嗣 前田悟 河野まさと 村木仁 インディ高橋 吉田メタル 磯野慎吾 麻美奈央 横山一敏 藤家剛

阿修羅城の瞳』千秋楽を見に演舞場へ.端席とはいえ最前、期待も膨らむってもんだ.
が、今日はなんか客席が変.千秋楽のせいなのか客層が微妙に違ってたんじゃないかしら.染FCとか宝塚系FCとかがごっそり観劇?


えーっと、さすが千秋楽でどうやら客席に芸能人が大挙してやってきてたようだけど、それって芝居じゃ当たり前のことで、立ち上がってまで芸能人を見ようとする客席には、かつてTOKIOの松岡君主演の『スサノオ』でしか遭遇したことがない.でもね、今日はなんつーか凄かったの.気付けばほぼ客席中が立ってる状態.それが1階だけじゃなく2階も3階もなの.ちょっと異様な光景だった.
どうやら勘九郎親子、野田秀樹、松たかこ、真田広之江口洋介黒田アーサー鈴木一真あたりが来てたらしい.でもなあ、あんなにざわつくこともなかろうに.
私が気付いたのは藤原竜也くんとあと見たことあるけどわからない人ちょこちょこ.あの金髪の人は誰だったかなあ.出口のとこでふと隣で話し中の人を見たら藤原くんだった.思ったより背が高かったけど顔もでかかった.芸能人でこういう感想を持つのは珍しい.
で、こういう「普段とちょっと違う?」ってのが幕間だけなら良かったんだけど…
拍手マニアとでもいいましょうか、とにかくすぐに拍手が入るの!別に登場シーンとかはいいや.拍手しても気にならない.でもね、ちょっとしたギャグを言ったり笑いを取ったりするだけで拍手するってのはどうよ.おかげで芝居あちこちで止まっちゃってた.新感線の場合普段から拍手するタイミングの無いたたみかける台詞と展開が特徴だと思ってるのにそれが拍手によってぶちっと切られるんだもん.寂しかったなあ.特に聖子さんとじゅんさんでそれをやられるとさあ、じゅんさんなんて明らかに芝居止めてたよ.拍手待っちゃったらボケと突っ込みが成り立たないって.せっかくの楽なのにこのあたりのシーンは絶対27日のほうがおもしろかた.


さて、本筋はというと、天海さんが更に良くなっててびっくり.いわゆる新感線風のギャグも前回まではいのうえ節が見え隠れしてたのに、今回はちゃーんと天海さん本人から出てるように見えた.特につばきのシーンがすごく良くなってた.プレの頃とは別人だよ.
染五郎もいい意味でいっぱいいっぱいな立ち回りがかっこよかった.伊原邪空との最後の殺陣なんてすっごい早かったもん.
伊原さんは楽のお遊びを一番やってたんじゃないかしら.本人楽しんでやってる感じがして良かった.
近藤さんはじゅんさんのお遊びに真正面から対決できてた.じゅんさんが困ってたもん.すげー.最初からあのふてぶてしい調子を出してくれても良かったのに.


カーテンコールでは染が父親の芝居の宣伝してた.売れてないのだろうか……
そして『阿修羅せんべい』撒き.なんでせんべいなのかはわからん.『夢桜』を全員で歌ってる時、夏木さんがとても楽しそうにしてたのが印象的だった.