東宝ミュージカル『レ・ミゼラブル』


会場:博多座

ジャン・バルジャン石井一孝
ジャベール:岡幸二郎
エポニーヌ:ANZA
ファンテーヌ:井料瑠美
コゼット:剱持たまき
マリウス:岡田浩暉
アンジョルラス:坂元健児
テナルディエ:駒田一
テナルディエの妻:森公美子

2回目レミゼ博多座.今日は石井バルジャン&岡ジャベールという夢の組み合わせ.でもって石井さんのバルジャンは初見です.端席とはいえ1列目だったのでプリンシパルはもちろん今まで見過ごしてきたアンサンブルの細かい芝居にも気づくことが出来て新しい発見いっぱいの楽しい観劇でした.いやー、みんな細かい部分できっちり芝居してんのね.感心してしまった

石井さんは『キャンディード』なんかのイメージしかなくてバルジャンをどう歌うのかまったく想像できなかったけど、ちゃーんとバルジャンの歌い方になっていた.器用なんだなあ.特に改心するまでが印象的なバルジャンだった.仮出獄所を破り捨てる歌(タイトル忘れちゃった)は別所さんが一番だと思ってたけど石井さんも抜群の表現力で感動させてもらった.バリケードのシーンでは、バルジャンがマリウスに気づくシーンでの細かい芝居が印象的.マリウスのことを心配してる様子が伝わるあったかいバルジャンだ.『彼を帰して』は昨日の山口さんの方がいい.全然気づいてなかったけど今日が石井さんの楽だったようで、カーテンコールでは1人前に押し出されてた.

4ヶ月ぶりの岡さんのジャベール、いやもうかっこいいじゃないですか.あのスタイルは卑怯だよなあ.前方で見ると一人スラっと背が高くてたっぷりとしたコートにポニーテール(?)姿が素敵なのなんのってたまりませんな.『スターズ』ではゆったりとした歌声に包まれ、自殺では圧倒的な緊張感で聞き惚れた.オクターブ上げはちと辛いかな?帝劇の時は危うげなところがなかっただけに残念.岡さんのジャベールはこちらの思い入れもあるんだろけど、ジャベールが可哀想でさー.カーテンコールでは本編と打って変わってにこやかに手を振る岡さんを目の前で見られて幸せ〜.

岡田マリウス、相変わらずいいです.なにより声がマリウスにぴったり.バリケードから転がり落ちるところではあと少しでオケピに落っこちそうだった.見た目は山本マリウスが一番好き(←物凄く個人的趣味)だけど歌声は岡田マリウスが好き.

坂元アンジョはいい具合にリーダーらしさを身につけてる.これであともう少し背が高ければ(禁句ですか…?).ANZAエポ、声や可愛い容姿は好き.ただちょっと声量が足りないために物足りなく感じてしまうことも確か.歌い方や表現も好きなのでこれで声量さえあれば最高なのにな.

テナ夫妻の宴会シーンでは客席から手拍子が起こっていた.遠征組が多い証拠か??駒田テナは下水道シーンが特にいい.駒田&森クミペアはテナルディエ夫妻の曲のメロディーがきっちりわかって嬉しい.

カーテンコールは仲の良さそうな石井さんと岡さんが本当に楽しそうで、それが客席にも伝わったのか帝劇と変わらない盛り上がりだった.拍手が止まらず何度も出てきてくれて、奥のほうでなにやらしてるみたいで時たま笑いが起こるんだけど、残念ながら端っこだったので何がどうしたのかわからなかった.どうやら駒田さんと岡さんが石井さんに「"命"をやれ」って振付まで伝授してたんだけど、前に押し出された石井さんが照れちゃって結局3人揃って舞台前方に並び"命"をやってくれた.スキップしたりと本編のシリアスさとは正反対の3人が見られてお得感たっぷりの楽しいカーテンコールだった.