第13回『芹沢鴨 爆発!』

盛りだくさんの45分、どこを切ってもおもしろかった!

登場人物全員がキャラ立ちしてて、かつ見せ場があって、なんかくやしいけど三谷さんに完敗.試衛館のメンバー全員が関わる事件ってこれが始めてじゃないかな.みんなであーだこーだやってるのを見てるのが楽しいね.ちなみに現在のお気に入りは土方、沖田、佐々木様.この3人が画面に映ると話そっちのけで釘付けです.


香取近藤、序盤の役立たず加減がいっそすがすがしい.細々とした頭使う作業は苦手なのね.土方に「動くな」と言われ所在なさげに座ってたり、これまた土方に「威厳を持て」と言われて素直に「はい」と答えたりと、思うがままに動かされてます.最後の鴨との意地の張り合いは近藤のバカ正直なところが勝ったというべきか.「この人がなんとかしてくれる」と言われても、それまでの近藤を見てると「だ、だいじょうぶなの?」って心配になっちゃったけどやる時はやるじゃん.鴨が単なる乱暴者ではないってのもわかったし.近藤を見る目がちょっと嬉しそうだったもん.気骨のある奴って映ったってことかしら.水をかけられた後の香取君の満足そうな顔は良かったな〜.


山本君の土方、いつもかっこいいけど今回は特にかっこよかった!前回は行き当たりばったりの悪知恵どまりだったのに、今回鮮やかな手際でテキパキと仕事をこなしてます!他のメンバーもそんな土方に当たり前のように従ってます!素敵ー!

前回までは自分で動いてたのに今回からはちゃんと差配役に収まってるあたり副長へと序章ってとこですか.ま、何で土方がここまで近藤に肩入れするのか、未だに腑に落ちない点がないわけじゃないんだけど(ネットで「あんたの見てる近藤は幻だ」と土方に突っ込んでる人がいて笑ったが、まさにそんな感じ)、焚き火の前で頑張る近藤をびっくりするくらいやさしい顔で見つめてたから、土方的にはああいう近藤が好きなんだなあって納得するしかないか.

「歳さんと呼ぶな」発言といい、土方が土方の理想とする近藤を作り上げていってる感じだったのが、最後の近藤の行動は土方の予想を越えてのことだったから「思った以上にたいしたお方」って感想が出たってことなのかな.


今回一番ワクワクしたシーンは、山南さんの一触即発シーン.一歩も譲らない山南さんにさらっと凄いことを言う土方、そして後ろでニヤニヤ笑う沖田、うわー、楽しすぎ!

「山南さんのこと嫌ってるのかと思ってた」って、相変わらずストレートな沖田にびっくり.こんんなこと言えるのって沖田だけだよね.っていうか、もう藤原沖田が可愛くてしょうがないんですけど.根岸さんに「おじいちゃん」ってにこにこ言っちゃうのも、殿内さんのわがままに困ってるのも、なだめに来てるはずなのに鴨の月代コメントにブスッとしちゃうのも、もう全部がひたすらとめどなく可愛い.第1話ではあんなに似合ってないと思った月代姿も、見慣れた今となっちゃ全然いける.ただ、最後に粕谷さんとこにお願いに行くのだけは違和感あったなあ.粕谷に芹沢の意図を説明させるシーンを入れるために必要だったのかもしれないけど、沖田はもうちょっと近藤を信頼してもいいんじゃないかな.


佐々木様の大人の魅力(でも実はかなり子供っぽい…)はたまりませんね.清河と意地の張り合いをしたと思ったら、次のターゲットは芹沢ですか.相変わらず子供の喧嘩状態なのがおもしろい.


芹沢一派、最初の登場シーンではもっとヤクザな印象だったのに、なんだか愛嬌のあるおもしろい人たちに見えてきちゃった.こんな印象持っていいのかしら.新見が相島さんってのがなあ、これまで蓄積されたイメージが強烈過ぎてどんなに真面目に演じられても笑っちゃうんだもん.佐藤浩一の芹沢もどことなくとぼけた感じがするよね.これからどうなっていくんだろう.


殿内さんは、浪士組の中で一人別世界を作ってておもしろくてたまらん.音が気になって眠れないなどとお姫様のようなナイーブな神経を持つ人が浪士組に参加なんかしちゃいかんだろう.


最後は「近藤勇」三連発.上役の方々に近藤の名前がしっかり刻まれた模様.で、でも、土方の名前は一体誰が刻んでくれるんでしょ.いつか誰かが近藤ではなく土方を記憶してくれないと寂しいなあ.そりゃ、土方本人は近藤に「おまえがいてくれて良かった」って言われれば十分満足なんだろうけど、それじゃあまりにあんまりだよ.