第46回『東へ』

江戸へ戻る=敗走というイメージがあり佐々木様と山崎というお気に入りキャラが2人まで死んでしまうというのに、随所に笑いどころまで盛り込んで悲壮感をあまり感じない作りになっていた.
1話の間に何が起こったかってくらい盛りだくさんで見終わった後はちょっと落ち着いて整理が必要なほど飽和状態になりました.あれよあれよという間に江戸へ戻るわ、将軍蟄居決定だわで、邦衛パパは死んでるわ、ああもう展開ハヤッ!


今回はこの人につきます.勝海舟!ブラボー!
おもしろかったなあ.野田さんはまり役じゃないですか.もうね、第一声からして食えない奴っぽさ爆発で最高でした.嫌味な台詞をあの口調で言われるとおかしくてしょうがない.これまで容保様たちを翻弄させてきたあの慶喜公すらタジタジとなるだけのことはある.
「仰せの通り、もう、確かにこれよりこれよりひどい手は他にございません」
「おかげさまにて江戸の町が焼け野原に…おありがとうございます」
「上様のおかげをもちまして、えー、味方は総崩れとなりました」
たまらんなあー
勝と慶喜の会話はワクワクした.今井さんの慶喜もこれまでとは一転して勝には真剣に対峙しているのがわかる.西郷や大久保とやりあえるのはこのくらいの曲者にならないとダメってことね.近藤と容保様は徳川大事の一心で止まってしまっている.その純粋な思いがなんとも哀しい.この二組の対比が上手いと思いつつ残酷に映った.


容保様の筒井君もはまり役.この人のためならと近藤が思うのも無理はない.「余は悔しい」ってあんな風に言われたらほっておけないでしょう.可愛らしいお殿様だ.


江戸へ戻るに際して隊士のそれぞれが京での自分を整理する回でもありました.
自分が作った新選組という組織の後始末をする土方.斎藤と山崎がお供というのが個人的には嬉しい.斎藤が「あんたが作った」って言ってくれたのも嬉しい.なにより山本君とオダジョー君のツーショットは目に優しくて、何のプレゼントかと思ってしまう.
ここのところ沖田の透明感が増したと評判ですが、今日の土方は負けず劣らず透明感に溢れてました.八木家の皆さんに挨拶するところとか、捨助の相手をするところとか、気を張っていた頃とは別人のような顔つきです.
「俺は帰らないぜ」
ほんとに土方にとっては徳川とか官軍とか政治の情勢なんてどうでもいいんだな.近藤と新選組が全てなんだ.自分が決めた道が全てなんだ.
ああ、もう、ただいとおしい.


八木家の皆さんの優しさにホロッ.公式の伊東四郎さんのインタビューを読んで再度ホロッ.あの時の表情は彼らの行く末を確実に予感してのものだったのか.お気に入りの為三郎君再登場も嬉しい.可愛いなあ.君は山崎並みに役に立ってたよ.TV版『壬生義士伝』で新選組を見送る八木さんの男気に泣けたので、大河でもちゃんと八木家と新選組の別れを描いてくれたのが嬉しかった.ひでちゃんと沖田もあれが本当に最期なんだよね.ひでちゃんが最後微笑んでたのが切ない…


山崎は地味ながらも安心感を与えてくれる新選組にはなくてはならない隊士だった.「もうアカンです」という理由が「顔を覚えられてしまう」って……
どこまで役目第一なんだ!こんな時くらい泣き言いったっていいのに.副長はきっと慰めてくれるのに.
ひっそりと息を引き取るのがまた山崎らしくてたまんなかった.せめて土方には看取ってもらいたかったとうのが正直なとこだが、副長は物真似で忙しくてそれどころじゃありませんでした(泣)


周斎センセの物真似、というより田中邦衛の物真似は意表を突かれ過ぎて笑いどころを逃しました(BS放送時には大笑いしましたが).物真似することは知ってたけどまさかあそこまで大げさにやるとは!
土方とは思えない顔の崩れっぷりですっかり多摩の歳三に戻ってるじゃん.山本君も相変わらず潔い.
三谷さん、山本耕史の芸達者振りを楽しんでませんか?できると思って何でもやらせてるな.
これであと手品が出てきたら完璧です.確か乗馬もできるはずだから馬に乗ってる姿は拝めないものか.


洋装姿は後姿だけが予告で披露されてました.NHKには珍しく本気でガードしましたね.
スタパで山盛り見たけど早く放送で見たいー!


そうだ、どうしたことか今日は捨助がうざくなかった.喜ばしい.