桂枝雀七回忌追善落語会@歌舞伎座

口上…桂枝雀一門
時うどん…桂雀三郎
米揚げ笊…桂ざこば
お楽しみ…桂米朝
中入
思い出トーク…司会 桂南光
   ゲスト:森末慎二 司陽子 早坂暁
一眼国…柳屋小三治
ビデオ落語「代書屋」…桂枝雀
御挨拶…桂枝雀一門

2日連続歌舞伎座です.チケット見るまで演舞場と勘違いしてました.
おもしろかった〜.一杯笑って、笑った後にホロッとして帰ってきました.


登場する方がそれぞれ枝雀師匠の思い出を毒舌交えておもしろおかしく語っていて、その度にほぼ満席の会場から笑いが起こる和やかで良い追善の会だったと思います.


前半は桂米朝一門の皆さんが登場され、師匠の思い出を語るとともに一席演じてくれました.ざこばさんだけは思い出語りのみ.先日人間国宝になられた米朝師匠は、なんだかありがたーいお話を聞いてる気分になりました.御歳80歳とのことですが、まだまだ弱気になる年齢じゃありません.雀右衛門さんを見てくださいよ.80超えて獅子頭振ってますから.


後半はゲストの方々が登場です.何故森末さんが?と思ったけれど、オリンピックの時は必ず寝るときに枝雀さんの落語を聞いていて、今はたまに東京の寄席にも出ているくらい落語が好きらしい.枝雀さんのCDで覚えてた落語を録って枝雀さんに送ったこともあるんだとか.隣の南光さんが「すごいことしますねえ!」と驚いてました.
枝雀さんは言うとなると良いことしか言わなかったんだとか.稽古をしててもつまらなかったり興味がなかったりすると黙ってうろうろし始めたり、あげく外に出てっちゃうんだとか.「ある意味厳しい師匠」と評されてましたけど、確かに無視されるのが一番応えるよなあ.

小三治さんの「何故ここにいるのかわからない.私と同じくよほど友達が少ない人だったんだろう」「お互い陰気だから話すこともなく…」という淡々とした思い出話がおかしくもあり、そして「向こうも同じように思ってくれているのが嬉しかった」というこれまた淡白な心情告白に涙ぐみそうになりました.


そして枝雀さんの映像での落語が一席.はんぱじゃなくおもしろい!なに?なんでこんなにおもしろいの?
伝統芸能にまったく興味のなかった頃、TVに枝雀さんが出てると「枝雀さんなら」って落語好きの父親の横で見てたことを思い出した.
生で聴いたら凄かったんだろうなあ.映像付きっていうのはインパクトあるね.CDだけじゃわからない.


最後は一門揃っての御挨拶です.進行を担当していた南光さんが最後はは顔をくしゃくしゃにして泣いていたので、思わずもらい泣きしそうになった.「本人がいないのにこんなに集まって頂き」という挨拶も涙を誘いました.