PARCOプロデュース『12人の優しい日本人』

【作・演出】三谷幸喜
【出演】1号:浅野和之 2号:生瀬勝久 3号:伊藤正之 4号:筒井道隆 5号:石田ゆり子 6号:堀部圭亮 7号:温水洋一 8号:鈴木砂羽 9号:小日向文世 10号:堀内敬子 11号:江口洋介 12号:山寺宏一

感想は後ほど.
長塚圭史キムラ緑子を見かけました.


【感想追記】
映画を見ていたのでだいたいの流れは知っていた.それでも楽しめるのは犯人の心を推理する部分よりも陪審員達の活き活きしたダイアログが秀逸だからでしょう.
江口洋介がやってたのがトヨエツで、生瀬さんが相島さんで、堀内恵子が山下容莉枝ってことしか覚えてなかったのも良かったのかしら.
三谷さんが役者が変わったことによって陪審員達の性質も変えるってインタビューで答えていた通り、今回演じている役者に応じた改変がなされていたように思う.あとは、映画と舞台というフィールドの違いも大きいのかな.温水さんのちっちゃい椅子なんて舞台ならではの演出でしょう.あれは映画じゃできないもん.


何度も書いた記憶があるけれど、私は三谷さんの舞台劇は得意じゃない.嘘を嘘でごまかして袋小路に入っていく主人公が、典型Bともいえる自分の性格上どうしても許せなくて、楽しむ前に腹が立ってしまうことが多い.『HR』もなんで素直に本当のことを言わないんだろうって、あの番組の脚本を真っ向から否定するような感想しかもてなかったもんなー.
今回も多分テレビ放送などで見ていたら、生瀬さんの意固地ともいえるあの頑なさにいやーな気分になってたかもしれない.でも今回のように目の前で演じられる場合は、会場全体を包む一体感と役者の声の力とでそういうことは考えなくてもすむものなのね.
純粋に楽しい2時間を過ごすことが出来ました.


どの役者もそれぞれ良かったけれど、特に生瀬さんと鈴木砂羽と堀内恵子が良かったな.小日向さんはさすがですね.
堀尾さんのこげ茶が重厚な円卓セットも素敵でした.