天台宗開宗1200年記念 湖東三山秘仏本尊一斉公開

7時30出発(?)
途中コンビニ寄って、さあ駐車場から出ようと思ったら運転席の妹が「エンジンがかかんない!」とわたわたやりだした。
コンビニまでちゃんと運転してきたのに何故?前に奈良往復したのに何故?
しょうがないから家に「どうやってエンジンかけるの?」とアホな電話をしました。
結論:ブレーキ踏みながらボタンを押す
なるほど。無意識にブレーキを踏んでたから出発できたわけね。
キーを挿さない最近の車はそうしたお約束事を守らないと動かないように出来てるらしい。

百済寺



最初に一番遠い百済寺へ。以前湖東寺めぐりをした時は国宝の塔訪問が目的だったのでこのお寺には来なかった。
駐車場に停めてる間にも観光バスが次々やってきて、普段はきっと静かなお寺も人が絶えません。
森の中の石段を上って門へ。木々が深くて気持ちが良い。
門には大きな草鞋がくくりつけてあって巡礼のお寺といった風情だった。金剛力士像の腰の縄?が角度的に一見すると取れた腕に見えてギョッとした。
鮮やかな幕が飾られお目出度い雰囲気で一杯の本堂に入る。
今回55年ぶりにご開帳だという十一面観音を見るには内陣前のちょっとしたスペースに座るしかない。
ご本尊の前ではご住職からお寺の由来や仏像についての説明があった。

  • ご本尊は綺麗にライトアップされてた。みほミュージアムの協力って聞こえた気がしたけど確信持てず。
  • 台座から頭の先まで一木作り。
  • 頭の上からの木材が百済に運ばれそこでもう1体仏像が作られたが現在は存在しない。
  • 信長の焼き討ちの際8キロ先まで避難。その時に台座と本体を切り離した。
  • 本来は多くの仏像があったが運べる大きさのものだけ持ち出したため現在は4体の小ぶりの仏像だけが残る。
  • 前方に如意輪観音聖観音、後方に不動明王。でまったく作風が異なる仏像が前方後方に安置されていた。
  • 55年ぶりご開帳の十一面観音像はうっすらと口を開き頬がぷくっと膨らんだ非常に特徴のあるお顔をされていた。
  • 顔の大きさに比べ肩幅が広い。顔の大きさというより全身のバランスとして肩が非常に大きく作られていた。腰や腿は細いのに肩幅だけぐんと広いので強調されて見えた。
  • 糸が結ばれた手のひらも大きく赤ちゃんの手のようにぷっくら太かった。
  • 頭上の十一面観音の存在感が素晴らしい。どちらかというとシンプルで素朴な印象の身体やお顔の上にやけに大きな十一面がのっているのでびっくりする。一つ一つの面が大きいので表情の違いがはっきりわかる。混んで来ると大変だけれども後方に座ると見えないので是非前方で座ってみることをお勧めしたい。

帰りはなだらかな坂を下る。行きに上った階段を下るか250メートル遠回りしてなだらかな坂を選ぶか、特にお年寄りには選択が難しいとこだと思われる。
最後に回遊式の庭園を散歩。展望台があるらしいけれど上るのが面倒でパス。

金剛輪寺



2度目の訪問。こちらも観光バスが続々と到着してました。
本堂までの坂道の両端には小さなお地蔵様が延々と並び、そのすべてのお地蔵様の前には風車が飾ってある。今日は風が強かったので風車が勢い良く回っていた。
足場が悪いうえにかなり長い距離を上らなくてはいけないので本道に到着する頃には息が上がってみんな無口になる。山の中な上に強風なのでちょっと肌寒いくらいだったのに、上りきった時には汗ばんでいた。
二天門をくぐると目の前に本堂、そして左手の木々の間から落ち着いた三重塔が見える。展示してあった昭和40年代の写真を見るとほぼ一段目しか残っていない無残な姿だった。当時の姿に補修された塔があると無いでは大違い。紅葉シーズンにはさぞかし美しい光景になることだろう。
前回は閑散としていた境内も今日は人で一杯。本堂の中も特別公開中の聖観音も3列になって順番にお参りしなくちゃいけなくてじっくり見るのは難しい。おかげさまであまり記憶なし。こちらも内陣が綺麗にライトアップされていた。
普段は護摩堂に安置されている日本最古という大黒様も特別に本堂にて公開されていた。通常思い浮かべる袋をかついだ優しげな大黒様ではなく、インドの香りを色濃く残した鬼神のような姿をした大黒様だった。帽子が特徴的。
裏に回るとなんだか全身溶けそうな丸っこい大黒様がいた.先ほどの大黒様とは大違い.おだやかな表情の比較的大きめな十一面観音像がこのお寺の看板娘とみた。赤い唇が色っぽい.

西明寺




ちょうど12時のお昼時だったせいか前の2つの寺に比べると人が少なく静かな雰囲気の中で参拝することが出来た。
上の駐車場に入れると階段を半分省略できてラッキー。入山するとほぼ目の前に門が見え、三山の中では最も短い距離で本堂に到着することができる。
山門の金剛力士像がまさに外人顔。インドというよりローマといった顔立ちで色をつけるなら絶対青い目に違いない。
金剛輪寺と違いこちらはお堂の右隣に三重塔が見える。赤い色が残って優美な塔です。お堂の左手には前回にはなかった建物が出来ていて、ここで御朱印を受け付けていた。
国宝のお堂は桧皮葺が日の光に映えて美しい。お堂内はこちらも綺麗にライトアップされていて秘仏薬師如来だけでなく眷属の十二神将もクリアに見ることが出来た。

変える頃にはお昼休憩が終わったのか団体さんが増えてきた.