リチャード3世@赤坂ACTシアター

2階あついっつーの.あんまり暑いんで頭がボーッとして芝居に集中するのが大変だった.特に1幕目.くそう.
でですね、予想よりずーっとずーっとあっさりしたリチャード3世だった.いのうえ歌舞伎とかだとくどいくらい暑苦しく盛り上げてくるイメージのいのうえさんだけど、シェイクスピアだと薄味テイストに抑えてきてた.
WOWOWプルミエールで「わかりやすさ」を強調してたいのうえさんの答えがこれだったのかな.同じような名前が多く登場する芝居だから70年代UKグラム風な衣装も人物の区別をつきやすくしてくれてた.特に2階だと顔がわかんないから衣装と声でしか区別がつかないの.休憩中ピンクの服の人とか派手なパンツな人とか服の特徴で会話が成立したもん.シローと同じ感じで舞台上に並んだモニターが場面説明に上手く生かされてた.特に2幕最後の両陣営をモニターだけで切り替えてるのが上手いなーって感心した.人が動かないから切り替えがバタバタしてなくてわかりやすかった.市村さんのリチャード3世はどこか卑屈な印象を受けたけど、古田さんのリチャード3世はあの風貌や衣装もあいまってお茶目なおじさまに見えた.やってることは同じなのにね.すっごい貪欲に上がってきたって印象も薄かったから転落もさらっと受け止めてしまった.バタバタと人が死んでいく策謀渦巻く政治のいやーーな世界を描いてるというのにあんま暗い気持ちにならなかった.も少しどんよりしてるほうが好み.