ER

今週月曜に放送された『ER』をようやく見た.先週の予告から多分マークが死ぬんだろうなあってわかったからずるずると今日まで見られないでいた.Dr.コトーで泣かされたことだし、どうせ泣きついでだって覚悟を決めて見てみたら……
ええ、もう、ボロボロきましたよ.マークがさあ、一切出てこないんだもん.全部残された人の悲しみで表現するんだもん.まいったなあ.
もうねえ、今日は脚本といい演出といい、さすがって舌を巻きました.ERのメンバーが掲示板にはられたマークの死を伝える手紙を見てる後姿とかさ、何の説明もないが故にグッと来る.心情説明がなくて見てる側に全部委ねてるから余計にあれこれ想像しちゃって泣けてくる.特にケリーが手紙を見つめる表情が素晴らしかった.一言もマークのことは言わないのにマークが死んだことを悔しがってることが痛いほど伝わってきたロマノも良かった.
『ER』は飽きることなく初回からずーっと見続けてきたドラマだ.そして最初から一貫して1番のメインパーソンだったマークは、ER視聴者にとって「いて当たり前」の人物だったと思う.どれほど回りのメンバーが変わろうともマークだけは同じようにそこに居続けるんだと思ってた.もちろん随分前にマークがこのシリーズで去るというのは知ってたけど、なんだかまだ実感がわかない.
日本のドラマだったら俳優個人を知ってるしたとえドラマ内で死んだとしてもそれは役の上のことだってすんなり受け止めることが出来るけど、海外ドラマの場合は素の本人を知らないからさあ、マークはマークだもん.マークが死んだってことはその人そのものが死んだって風に思えてきちゃうんだよねえ.
ケリーに「マークの抜けた穴はあなたが埋めなければ」と言われたカーターが「大きすぎる」と答えていた.あの人間関係の複雑なERでマークの存在は確かにすごく大きかった.声を荒げると周りが驚くくらい、いつもやわらかい雰囲気をまとった人だった.今のカーター君にそれができるとは思わないけど、マークみたいな医者になっていったらいいなあ.とにかくこれでカーター君までいなくなったらさすがに見続ける意欲が失せるかも…