芸術祭十月大歌舞伎 夜の部

金閣寺幸四郎 雀右衛門 菊五郎
『お染の七役』 玉三郎 團十郎

3ヶ月ぶりの歌舞伎座です.しかも今日は奮発して2列目花道横という役者を見るにはもってこいのお席です.楽しみじゃー.新橋演舞場に続いてこちらでも蒔絵シールを買ってしまった.既にPCに隈取シール貼ってんだよねー.次はMDプレイヤーにでも貼ろうかしら.

金閣寺

そういえば確か前回見たときも幸四郎雀右衛門だった.大量の桜が落ちてくるところ以外まったく記憶にないので、今回こそリベンジすべく意気込みだけはあったものの、やっぱりダメだ.どうしても前半のまったり部分は眠くなる.
久しぶりの菊五郎さん.花道の出で横に座られた時にゃー目のやり場に困った.ちょうど視線がこちらに向いてて下手に見ると目が合いそうなんだもん.他の人はまったく平気なのに菊五郎さんだけは目が色っぽくてドキドキしちゃう.ああ、やっぱり菊ちゃんと親子だわね〜.
木を上って2階に上がる身軽な姿や、最後の鎧姿など、主役を差し置いてかっこよい菊五郎さんが目に焼き付いております.
雪姫のネズミのシーンでは今回も雪崩かと思うほど大量の雪が降ってきて、たまにピンクの塊がドサッと雀右衛門さんの頭を直撃し会場のどよめきを誘ってた.ピンクの雪が降りしきるピンク色の空間でピンクの着物を着たお姫様の周りを白いネズミが走り回り、それがパッと桜に変わるシーンはまさに歌舞伎の真骨頂.色彩の美しさにうっとりです.
俊寛はいまいちだった幸四郎ですが、松永大膳だと不覚にも花道引っ込みで見蕩れてしまった.あの押しの強さは良くも悪くも主役をやる人ですね.

『お染の七役』

いやー楽しかった楽しかった!玉さんの早代わりはもちろんお話自体も荒唐無稽でおもしろい.お染・久松がこんなに笑えていいのかしら.くるぞくるぞってわかってても、早変わりで登場されると思わず拍手をしてしまう.舞台で久松やってたすぐ後にすっぽんからお染になって登場した玉さんは息ひとつ乱してなかった.すごい!
可愛い・きれいの娘役や芸者姿が良いのはもちろん、悪婆の土手のお六の憎めない仇っぽさがかっこよかった.相手が団十郎さんだっただけにとぼけた感じの悪役ペアになってたのが更に笑えた.七役中唯一の男役久松が一番違和感あったのはどういうことだ.男の姿してるのに男に見えない.
それから、さすが大和屋さんと思ったのが三階さんがみな若くて美形!立ち回りであんなに美形ぞろいなのは初めて見たわ.