幻の湖

幻の湖 [DVD]

テアトル新宿にてケラさんの『1980』公開を記念して企画された「80年代トホホ映画祭」でまさに幻の映画（DVDが出ちゃったから幻じゃなくなったけど…）『幻の湖』がかかるっていうんで、夜中に会社のHさんと一緒に行ってきました．
んでもって、23時45分からみっちり3時間とほほな映画を楽しみました．何年か前に東中野のBOXで見たときは、ちょうどどっかの出版社から出たトホホ映画特集がバカ売れしてて、その中でこの映画がトホホ筆頭としてあげられてたから、見に来てる観客もトホホポイントをきっちり抑えた反応をしてたんだけど、今回は観客のテンションが低めだったのが残念．カエル串刺しや長谷川初範似のあきらかに一つだけ質感の違う石仏とかは爆笑ポイントでしょう．でもまあ、さすがに最後の「勝った！」とロケット噴射という脈絡のないシーンのつながりではこらえきれない笑いで会場が満たされましたけど．筋を知っていながらもあの展開には笑いがこらえられません．っていうか、あらためてみるとこの映画をトホホなものにしている最大の要因は台詞だね．展開の恐ろしさはもう言及することすらできません．でもこれで台詞があそこまで突飛じゃなかったらまだ救われたのに、こんな妙な思い込みの激しいモノローグが続くと「わたしは一体全体なんの映画を見てるんだろう」って思わず自問したくなりますよ．台詞の説明だけでよさげなシーンもことごとく凝った映像が挟み込まれてるから余計にわけわかんなくなっちゃってるし．一ですむことを十やってもまだ足りないですか．とにかく先日見たキルビルも吹っ飛ぶ破天荒映画ですね．なんてったってあっちは狙ってトホホなのにこっちは真剣に大作狙ってでトホホなんだもん．
さてタクシーにて3時過ぎに帰宅．明日のお昼のハムレット観劇に備えて少しは寝なくちゃね