97年版『髑髏城の七人』

買ってきましたDVD.BS放送分ではカットされてたシーンもしっかり入ってた.それを思うと『いんど屋敷』も是非いつかDVD化してもらいたい.それが無理なら歌を全部納めたCDだけでも出して欲しい.


いのうえ+古田+高田のコメンタリーバージョンもさることながら特典の初演映像のかっこよさに倒れそうになった.1990年っていうからいくら新感線とはいえもっとショボイのを想像してたのに、今と変わらんド派手な衣装にド派手な演出やってんじゃん.すごいな.97年当時ですら今と比べりゃ全然痩せてる古田さんの初演時の痩せ方はまるで別人.カツラじゃないサラサラの金髪が軟弱色男で素敵.いのうえさんや竹田さんがステージで動いてる姿も始めて見れたし、羽野晶紀ちゃんの極楽太夫や聖子さんの狭霧も可愛いったらない.100人斬もさわりだけじゃなくて全部見せてよ〜.というか、あそこまで映像残ってるなら初演版DVDも出して欲しいくらいだ.晶紀ちゃんのボケとかさとしさんのバカっぽさとか、ちょっと見ただけでも凄いおもしろいんだもん.これを内輪だけのものにしておくのはもったいないよ.


コメンタリーバージョン、劇団員だけのせいかマッタリしてましたなあ.とりあえず粟根さんはずーっと「しっかりした木野さん」「立ち居ちを間違えない木野さん」と全編木野花さん呼ばわりですか.このときの粟根さんは何かが乗り移ってるかのようにかっこよいなあ.なのに木野花さん以外のコメントをしてもらえてません.ひどーい.
じゅんさん、兵庫が荒武者隊の亡骸にすがるシーンで、死体になってるインディさんやメタルさんをくすぐったりして笑かしにかかってたんですってね……

くそう、私の涙を返せ!


97年の髑髏城はこれ以上何も動かせないってくらい役者のその時の状態とキャラクターがぴったりはまってた.きっとそれは物凄い奇跡のようなことだったんだろうなあって思う.だからこそ生で見た人たちが今でも伝説のように語るんだろうし.
でもコメントでいのうえさんや古田さんがしきりに「芝居が若い」と言ってるのも2004年版を見た後だと納得できる.
いのうえさんが呟いた「何かを得て何かを失った」って言葉は深いね.