通し狂言「噂音菊柳澤騒動」@国立劇場

尾上菊五郎 : 柳澤吉保、忠五郎 他
中村時蔵 : おさめの方、おりう
尾上菊之助 : 徳川綱吉、徳兵衛
彦三郎 権十郎 萬次郎 松緑 亀蔵 團蔵 松助 松也 亀三郎 亀寿 田之助 

ロビーにて純子ママがご挨拶をしてらっしゃいました.いつ見てもお綺麗で顔がちっちゃーい.
明治36年以来101年ぶりの復活狂言です.もはや菊五郎さんの国立復活狂言はどんな新しい趣向の立ち回りを最後に見せてくれるか、それだけを楽しみに行っているといっても過言ではありません.今回は木遣モチーフの立ち回りで、途中紙吹雪が爆発してました.
チラシの二重構造がやっとわかった.もとの河竹黙阿弥『裏表柳団絵』という題名からわかるように、人生の裏表、時代物と世話物、二つの世界が交互に展開していく凝った構成をとっていて、それを一人二役で演じている.だからチラシの表が時代物、裏が世話物の人物になってたのね.
それにしても菊五郎さん大活躍.毎回必ずネタを仕込んで笑わせてくれます.そのサービス精神には頭が下がります.
今回はなんとマツケンサンバ!!
丸メガネかけたおとぼけ扮装で頭をユラユラさせながらマツケンサンバを踊りきってた!しかも下座での生演奏(←これに一番驚いた)
すごい上手かった.演奏だけでなく歌もばっちり.お女中さんや禿まで混じってバトン振り振りのマツケンサンバ!会場中が大うけでした.
といっても私は本家を知らないんだった……


菊五郎さんはさすがに時代物、世話物きっちり演じ分けてた.お武家様も素敵だけどいなせな親方風がここまで似合う人もそうはいまい.菊ちゃんは意外だけどお殿様より若旦那のほうが良かった.将軍やるんだったらお姫様やってほしい.時蔵さんは仇っぽい姉さんのおりうのほうが断然魅力的だった.
そして松也くんは素顔に近いとお父さんそっくりだということが発覚.将来パパみたいな路線にいってしまうんだろうか.どうか白塗りのお姫様をやってて下さい.


今日は物凄い眠気に襲われて実は途中かなり話がすっ飛んでしまった.ちゃんと見たらかなりおもしろい話だと思うからまたやって欲しい.菊五郎さんが国立でやってる復活狂言は今までのものもかなりおもしろいから歌舞伎座とかでもやればいいのに.