勘三郎襲名特番

主役は勘三郎を継ぐ勘九郎さんと中村屋一門ですが、端々に映る玉さんや仁左さんにいちいちドキッとしていたわかりやすい美形役者好きです.勘九郎さんは人に距離を抱かせない人なんだろうな.それが凄く上手く作用する時もあれば、逆にマイナスになっちゃうこともあると思う.


私があまり勘九郎さんを見ないのは、勘九郎さん本人の問題というよりは勘九郎さんのお楽しみを過度に期待してくるお客さんが苦手だからという理由が大きい.ただ勘九郎さんがやってるってだけで寺子屋源蔵で笑いが起きるんだもん.ちょっとショックだった.
スタンディングオベーションが常に勘九郎さん関連で起こるというのも、舞台の出来はもちろんあるだろうけれど勘九郎さんファンの客層も関係してると思う.玉さんの鷺娘がいくら感動的でもスタンディングはしないと思うもの.
でも野田さんの研辰や今回の桃太郎などの企画をたてて実行しちゃえる歌舞伎役者は今のところ勘九郎さんだけだと思う.そういう点では本当に応援してます.勘三郎になったらああいう斬新な試みをするのは難しくなってしまうのかもしれないけれど、今までと同じように串田さんや野田さんなど畑違いの風を送り込んでほしい.


さて、冒頭の七之助君を見てびっくり.本当に上手くなったんだね〜.しばらく見てなかったから驚いちゃった.
そして相変わらずあの3人の連獅子にはあっけにとられました.
しかも勘九郎さんってば「DNAだね」と言い切っちゃってるし.
いや、それじゃ成田屋さんの立場がなかろうて……


12月歌舞伎座は行けなかったので桃太郎は見てないけど、稽古場風景がおもしろかった.
普段の稽古が3日ってのはまあ慣習としてわかる.が、まさか新作ですら3日間だったとはっ!
まじで歌舞伎役者って凄いな.それを思うと1週間以上稽古した(確か)研辰はかなり特別扱いだったんだ.
来月の研辰は前回見逃してるだけに楽しみです.
小劇場ファンも参戦しそうな来月は歌舞伎会入っておいてよかったーって心底思えそうなチケ争奪戦になりそうっすよ.