約三十の嘘

約三十の嘘 特別版 [DVD]
MONOの芝居の映画化です.
この芝居がとても面白かったのでいつか見ようと思っていた映画.あのどちらかというと地味で淡々としたMONOの作品が、この豪華キャストでどう演じられるのかが注目点だったのですが、映画でも脚本を手がけた土田英夫はキャストにあわせてかなり筋を変えていた.
芝居自体を(映像だけれども)見たのは約3年ほど前になるのではっきりとは覚えていないのだけれども、映画ではラストが違ったような.最後に客を突き放すクールな視点があったけれど、映画のほうは何やらラブストーリーの体をようしてました.
椎名桔平と土田さんではそりゃ違ってきてもしょうがないか.
芝居には電車のコンパートメントだけで繰り広げられる会話劇だからこその面白さがあったと思う.観客には、客室に入ってくる登場人物の様子で「あ、そうなんだ!」「あ、そうなったんだ!」って驚いたり想像したりする楽しみがあった.
でも映画だと当然カメラはあちこちに移動できるわけで、この脚本にしてはネタバレというか説明が多すぎると思った.展開を楽しむための隙間が残されていないので、本来この芝居の持つ会話の面白さが半減してしまっていた.とうか、あれは西野さんや水沼さんが言うからこその面白さだったのかもね〜.
確か保存してたはずだから、もう一度芝居バージョンを見てみようかな.