パッチギ

各賞総なめにした話題の映画。が私は残り30分になるくらいまでは見てるのが苦痛だった。
全共闘やらフォーク全盛やらの時代に馴染めないのと、暴力描写が多いのに辟易した。関西地区は朝鮮人や韓国人が住む地区があるというのは山本太郎君の映画やテレビのドキュメンタリーで多少なりとは知っていたものの、そういう環境で育ってこなかったのでまったく身近に感じられなかった。本当にこういうことがあったのかもしれないけれど、それにしてもなんでこう暴力ばっかなのって、とにかくなんでも暴力でバカみたいって、その時点で思考停止してしまった。
ハリウッドのヒーロー物やSFあたりの暴力は絵空事として受け止められるけれど、こういう日常の中に突然入り込む普通の人たちの殴ったり蹴ったりという暴力は生理的に無理。そこにユーモアを感じる余裕なんて全然無い。
最初のバスのシーンでも、バスの中にいる生徒の台詞や描写からしておそらく少しマンガ的な面白さも匂わせてるのかもしれないけれど、私にとってはあんなことを普通に出来て普通に見ていられる神経がわからない。冒頭から「あ、ダメかも」って思っちゃって、それがかなり最後まで続いてしまった。
葬式後の歌と出産のシーンにきてようやく安心してみることが出来た。