ロミオとジュリエット@グローブ座

期待したよりずっと面白かった.ところどころ「あれ?ロミジュリってこんな話だっけ?」と思うポイントがあったものの、全体としてほわーっとアホっぽいロミジュリで、そんなところが14、5歳の恋愛っぽさを出してたと思う.最後こそ悲劇ではあったものの悲壮感をあまり感じないロミジュリでしたね.いかんせん比較するのが藤原&鈴木ロミジュリなだけにその違いや明白.あっちは悲壮感漂いまくってたからなあ.
パリスが死ななかったり追放されて苦労してるロミオのシーンがあったりと、観客の年齢層を意識したのか良い人揃いかつ道徳的教訓を盛り込んだ脚本になっていた.
クラシックの名曲や聖歌などのコーラスを散りばめ、カラフルでモダンなテイストが楽しい演出だった.衣装の色合いや素材感も良かった.急勾配な階段セットはさすがジャニーズというか若者ならではのものだなー.
ティボルトとマキューシオはマッチョな男性で見慣れてたのでジャニーズ若手の細っこさが最初慣れなかった.ティボルトは隠れた主役かってくらいおいしいとこもってってた.
初舞台という上田君はすごい頑張ってたと思う.どちらかといえば自分に近づける役作りだったと思う.女好きで天真爛漫で甘えん坊なお坊ちゃまロミオ君だった.じっと立ってられないのかモジモジしてるのがたまに気になったけど愛らしいロミオになってたと思う.もう1つ、台詞の前に必ずと言っていいほど息を吐くのが気になった.でも妹に言わせるとああいう演出じゃないの?ってことだったからロミオの性格付けの1つだったのかなあ.立ち回りの身のこなしはさすがでした.かっけー.白いブーツは宝塚の王子様のようで狙いすぎって思ったけど、あの時代のコスチュームをさりげなく着こなしてた.
ジュリエットの女の子がとても良かった.14歳の女の子の無鉄砲さとアホっぽさとお嬢様な無頓着さと可愛らしさがよく出てた.例の有名な薔薇の名前の台詞を明るく言い放ってたのがとても印象的だった.あんな風にカラッとした空気であの台詞を言うジュリエットは初めて見た.お別れのベッドシーンも別れの辛さより可愛さが前面に出てたと思う.
ベンボーリオが脇をギュッと締めてた.素晴らしい.